ちょっと古めな話題ですが、出版社「地球丸」の破産について。
ロッド&リール、ソルトウォーターを始めとする各種アウトドア専門誌の出版社と知られる地球丸。
近年は内容がイマイチで全然買っていなかったものの、それまでは好きでよく購読していました。
地球丸が出版していた雑誌にムック本を振り返ります。
地球丸が破産
(株)地球丸(TDB企業コード:984557165、資本金3200万円、東京都港区新橋6-14-5、代表大下裕司氏)は、2月27日に東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は、岩知道真吾弁護士(東京都中央区日本橋室町1-12-15、尾崎法律事務所、電話03-6214-3222)。
当社は、1985年(昭和60年)6月に設立された出版社。当初は、大手アウトドア出版社の関係会社として、プロダクション業務を担っていたが、95年に出版社として独立、翌年には雑誌『夢の丸太小屋に暮らす』を創刊していた。ルアー&フライフィッシングの専門誌『Rod and Reel』など各種アウトドア専門誌の出版社として知られるほか、『天然生活』の名前で一般誌にも進出。2004年2月期の年売上高は約13億8800万円を計上していた。
しかし、近時は販売部数が低迷し、2018年2月期の年売上高は約6億2000万円に急減、厳しい資金繰りを余儀なくされていた。2018年には代表の交代を経て、『Rod and Reel』も2018年6月号で休刊になるなど、事業の縮小が続き、今回の措置となった。
申立時点の負債は、債権者約700名に対し約7億1700万円。
引用元:ルアー&フライフィッシング専門誌『Rod and Reel』の出版社、地球丸が破産(帝国データバンク) – Yahoo!ニュース
出版不況の中、あの内容では廃刊も当然だなぁ…と思っていたところ、まさか本体ごと消滅するとは…。
そりゃメイン事業が不調ならこうなりますよね…。
これまでも釣り関連メーカーの廃業を取り上げてきましたが、今回は破産ということで後処理がうまくいかなかったようです。
【バス雑誌】 Rod and Reel ロッド&リール
バスフィッシングの専門誌「Rod and Reel ロッド&リール」通称 “ロドリ”。
バスアングラーに人気のあった雑誌ですが、”釣果捏造事件” で信用を失くし、一気に人気を落とした印象です。
そして、2018年6月号をもって休刊となりました。
バスフィッシングはやっていないものの、なぜか一冊持っていました。
ほんの一時期やっていた(やろうとしていた)時期があって、そのときに買ったものでしょう。
うーん、この表紙だけで良い噂を聞かない方のお名前が3名ほど載っていますね。 ^^;(笑)
【SWルアー誌】 SALT WATER ソルトウォーター
お馴染み「SALT WATER ソルトウォーター」。
中・高校生時代には毎号購読していました。
2ヶ月に一回発行の隔月刊誌から始まり、その後月刊誌化。
当時はSW誌自体がほとんどなかったこともあって海のルアー誌はこれ一択だったと思います。
シーバスだと小沼さんの記事をよく読んでいました。
当時はスミスのテスターを務めており、レーザーグリーンヘッドチャートのワンダー80が流行った頃ですね。
(フックは純正に限るとか)
それからはまぁいろいろあって今はあまり良い印象を持っていません。^^;(笑)
一度釣りを辞めたときに手放してしまったため、当時のバックナンバーは所有しておらず、この揃った2006年のバックナンバーは確かヤフオクでまとめ買いしたもの。
表紙にアイドルやら芸能人が載っていた頃は充実した内容だったと思います。
その後は「ルアーマガジンソルト」やらライバル誌の登場に、内容のマンネリ化などでほとんど買わなくなり、あとは付録が気になったときに買ったのみ。
定番の付録DVDも近年はYouTubeで十分ってこともあってかあまり付かなくなりましたね。
最後はいつだったかリニューアルされた号を買って読んでみましたが、あまりの内容の薄っぺらさには驚きました。
もはや提灯記事にすらなっておらず、良い意味でも悪い意味でも “釣り雑誌” らしさをルアーマガジンソルトに持っていかれた印象です。
【MOOK】 超入門シリーズ
上記ソルトウォーター誌の総集編+αな○○超入門シリーズ。
メバル超入門、エギング超入門、アジング超入門、シーバス超入門とあって、メバルが最も多く、次いでエギングのシリーズが多かったはず。
メバルは~5、アジングは~2まで所有しています。
(エギングも持っていた気がしましたが行方不明)
シーバスはなぜか1止まりでした。
【MOOK】 SEABASS HUNTING シーバスハンティング
上記シーバス超入門の代わりのようなものなのか、知らない間にシリーズ化されていた「シーバスハンティング」。
こちらもソルトウォーター誌の総集編+α?
いろいろなジャンルの載った雑誌はともかく、こういったターゲット毎に厳選されたモック本は悪くないかと。
ソルトウォーターアングラーが知っておくべきルアーフックのすべて
魚に最も近い存在である「フック」に関する一冊。
全部は読んでいないんですが良い内容だと思います。
○○フィッシングがわかる本
・バスフィッシングがわかる本
・ルアーフィッシングがわかる本
・フライフィッシングがわかる本
2002,3年初版発行の「○○フィッシングがわかる本」シリーズ。
揃えたくなる性分なものでなぜかバスにフライものまで持っているという。^^;
かなり古いものですが、内容が充実しており非常に良い入門書です。
有名アングラーによる単行本
・古山輝男 ザ・シーバスハンティング
・島津靖雄 ルアーフィッシング 上達のヒント集
特に右のロッドデザイナー島津氏の「ルアーフィッシング 上達のヒント集」は本当にオススメ。
内容の古い・新しいに関係なく、非常に勉強になる一冊です。
懐古とかではなく、こういった古い本は内容が非常に濃く勉強になるものが多いです。
ネットが良いとは限らない
何かと厳しいらしい出版業界。
相次ぐ釣り雑誌の廃刊にここもヤバイだろうとは思っていましたが、大本の出版社ごと消滅してしまうのは驚きでした。
最近はまったくといっていいほど購読していなかったので残念ですなんて言い難いものがありますが、一時はよく購読していただけに寂しい限りです。
紙媒体が軒並み低迷した今、大抵の情報はネットで十分なところもありますが、ネットはネットで薄っぺらな情報で溢れかえってきているんですよね…。(汗)
その筆頭が中身のないキュレーションサイト。
アクセス数、広告を表示することを一番の目的で、肝心の内容は二の次なんてレベルですらありません。
同じ広告を収入源としているにしても、釣り雑誌はちゃんとした記者・編集者が関わっていますが、まとめサイトはド素人。
それも程度の低い素人がバイトで書いているので、内容は薄っぺらな上ものによってはデタラメなものも…。
更に記事内に使われている画像のほとんどがフリー素材やInstagramの引用、酷いものは無断転載。
本来表示されるであろう個人ブログ・サイトの記事が追いやられ、もはや検索妨害でしかありません。
“人の褌で相撲を取る” とはいったもので、こんな低俗なサイトが一丁前にメディア面する日が来ようとは…。
生き残っている出版社には頑張って頂きたいものです。