前回のベイトリールへのライン巻きに関連して、PEラインを巻く際の注意点。
ちょっとした巻き方の違いでトラブルが発生することもあるベイトキャスティングリールへのPEラインの巻き方。
失敗しない、トラブルを起こさない巻き方を3つ紹介します。
注意が必要なベイトリールへのPEラインの巻き方
ベイトリールのスプールにラインを巻くという単純な行為。
ナイロンやフロロではまずありませんが、滑りやすいPEラインにのみ、ちょっとした巻き方(巻き始め)によって思わぬトラブルを招くことがあります。
PEラインを巻いた際に起こりうるトラブル ドラグが滑る現象
自分はベイトリールのメインラインにPEラインを巻くことがほとんどです。
何年も特に意識することなくPEラインを巻いていたのですが、一度だけ思わぬトラブルに見舞われました。
ドラグをフルロックしても簡単にズルズルとスプールが回ってしまいます。
最初はドラグ周りの機械的な不具合かと思いましたが、実際には違いました。
原因はラインの空転。
ラインが空転してドラグが効かなくなるメカニズムはよくわかりませんが、これの解決策としてやっていたのがこちら。
テープで留める。
スプールにラインを巻きつけてユニノットで結んだ後、滑らないようにテープを貼って固定しました。
ナイロンやフロロの場合は、結びコブを隠すためにテープを貼る方もいらっしゃるようです。
確かにベイトフィネスリールのような最低限のラインしか巻かない場合は、ちょっとした結びコブが気になりますから分かります。
テープで留めてはいけない理由
このテープで留めるという行為ですが、リールメーカーやプロアングラーはNGとしています。
理由は、テープの重量によってスプールのバランスが崩れるというもの。
詳細は以下の参考記事・動画をご覧ください。
<参考記事・動画>
・リールのキャスト異音! 原因はスプールのテープ? – SLP PLUS
・テープはNG! – サワムラ式 沢村 幸弘オフィシャルブログ
・貴方の糸巻きは本当に正しい?スプールは精密工業製品です – いべりこすたいる
前述の不具合が発生してからというもの、ベイトリールにPEラインを巻く際は、ラインを巻きつけて結んだ後にテープで固定していました。
言われているような異音もなければ特にキャストフィールがおかしくなるなどの異常は感じたことがありません。
貼る面積が少ないので影響が少ないのか、はたまた自分が鈍感なだけなのか…
正直、異常がないのならこのままでもいいのでは…?
聞きかじりの知識で講釈たれている動画や記事に「お前それ実際にドラグが滑っても言えるの?」
なんて思ってスルーしていたのですが、ここまでメーカーやプロの方が注意喚起するのですから、この機会に巻き方を工夫してみました。
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空転させないPEラインの巻き方 3パターン
それでは、PEラインが滑りにくい、滑らないであろう3つの巻き方を紹介します。
【その1】 多めに巻きつけてから結ぶ
スプールに巻きつける際に5,6周ほど多めにPEラインを巻きつけ、ユニノットなどで結びます。
結び終えた際にしっかりと締めつけ、できればPEラインが交差するように固定できればより確実でしょう。
【その2】 ナイロン・フロロを下巻きしてから巻く
PEラインを巻く前に、ナイロンかフロロカーボンラインを少しだけ下巻きします。
数メートル、何周か巻いたナイロンにメインラインとなるPEラインを電車結びなどで結んで本巻きします。
【その3】 ブランキングに直接結ぶ
こちらはスプール面がブランキングされたハニカムスプール(要するに穴の空いたスプール)に限る方法。
主にベイトフィネス用のリールに多いスプールタイプです。
これは穴(フレームのできるだけ太い部分)に結んでしまうのが確実。
ただし、これは基本的にメーカー非推奨となっています。
万が一ラインが出切って引っ張れてしまった際に、結んだところに負荷が掛かって破損させてしまう可能性があるためでしょう。
ですが、これは用途からいってあまり起こり得ないので結んでしまって問題ないかと。
もちろん万が一のことがあった際は自己責任でお願いします。
テンションを掛けて巻く
その1、その2の巻き方の補足ですが、
・結びはしっかりと締め込む
・適度なテンションを掛けて巻く
の2点も注意です。
確実なのはナイロンの下巻き
以上、3つの巻き方からもっとも確実と言えるのはナイロンの下巻きでしょうか。
別途ナイロンラインが必要でひと手間掛かるものの、これが一番確実な方法でしょう。
下巻きするナイロンラインは特に何でも構いませんが、ロングリーダーにも使えるコスパに優れたライン、デュエルのカーボナイロン「CN500」がオススメ。
500メートル巻きで500円しないくらいで購入できます。