いよいよ発表されたダイワ 「19 NEW セルテート」。
LTコンセプトを基にフルモデルチェンジされ、新たに全機種アルミ製モノコックボディを採用。
LT3000(旧2500R)で225gと、前モデルから30グラムもの軽量化が図られ、文字通りのライト&タフを実現しています。
その他、逆転ストッパーを廃止し、防水性も向上。
ラインナップは、2500番・3000番ボディをベースとしたLT2500からLT4000-Cまでの全9機種となっています。
DAIWA 2019 NEW CERTATE セルテート
タフでありながら軽量
矛盾を可能にするモノコックボディで生まれ変わったタフな小型スピニングリールの代名詞「CERTATE」。
LTコンセプトとモノコックボディという理想の組み合わせにより、これまでにない軽量性を手に入れた。
モノコックボディは軽量性のみならず、このリールを語る上で外せないタフな部分においても史上類を見ない水準を実現。
コンパクトながらも秘めた底知れぬパワーは、アングラーを未知の領域に誘う。
CERTATE | DAIWA FISHINGSHOW SPECIAL SITE(フィッシングショースペシャルサイト)
【LTコンセプト】 圧倒せよ。軽々と操れ。
人類がリールという道具を手にして以来、すべての釣り人が抱いてきた夢。
それはLIGHTかつTOUGHなリールを手に入れることではないか。
「LT」は、LIGHTとTOUGHという矛盾する二つの形容詞の間に「&」を成立させるDAIWAが新たに掲げたコンセプト。
常識で考えれば、軽さを求めれば強度や耐久性を犠牲にせざるを得ない。
DAIWAのスピニングリールの系譜はある意味軽量化への挑戦でもあった。
そのうえで耐久性を高めていく取り組み。
そこには、軽量化と耐久性を共存させるために途方もない努力とコストを掛けてF1マシンを生み出すような難しい作業があることがわかっていた。
しかしDAIWAにとって、このLIGHTとTOUGHの両立はアングラーの為に追うべきものであり、叶えるべきもの。
「LT」コンセプト。
軽量化と回転耐久性を両立させるDAIWAの宣言であり、新しいDNA。
LIGHTでありながらもTOUGH。
【テクノロジー】 モノコックボディ&タフデジギア
最大の特徴が全サイズに採用されたモノコックボディ。
「16 セルテート」ではHD-ヘビーデューティモデルのみに採用されたモノコックボディ。
LTコンセプトモデルの旗艦となる「18 イグジスト」で全サイズMg製モノコックボディが採用され、今回の「19 セルテート」では待望の全サイズアルミ製モノコックボディ採用となりました。
ライト&タフの中核を担う、アルミ製モノコックボディ
モノコック構造とはボディ自体がフレームとしての剛性を持ち、ねじれやたわみに強く、省スペースを実現させる構造。極限状況下での耐久力や空間効率を求められるロケットやF1マシンなどに採用されている。小さなボディに150以上ものパーツを組み込むスピニングリールでも、その効果は絶大。ビスを固定するためのスペースが不要となることで、ボディ寸法に対するドライブギアのサイズを極限まで拡大。実にボディの約85%もの面積を占める大口径のドライブギアを収納できるようになった。言い換えれば、従来通りのサイズのボディならば巨大なギアを格納でき、ギアサイズが従来通りならば非常にコンパクトなボディを実現できるということ。強いものを軽く出来る無限の可能性を秘めたテクノロジーであり、ダイワがスピニングリールに求める「LT」LIGHT&TOUGHの中核と言える軽量・強靭テクノロジーである。19CERTATEでは加工精度・耐久性の高いアルミ素材を採用、CERTATEの名に相応しいボディに仕上げた。
「18 イグジスト」はマグネシウム製でしたが、「19 セルテート」はもちろんアルミ製。
軽量寄りのイグジストに対し、タフ寄りとなっています。
超精密、冷間鍛造+マシンカット タフデジギア
リールの中で最も重要なパーツであるドライブギアには、三位一体のエレメント(設計思想・加工技術・ギヤ素材)が不可欠となる。19CERTATEはデジギヤⅡをさらに進化させ、滑らかな回転がより長く続く「タフデジギア」を採用。不意の力が掛かることによって引き起こされる噛み合わせへの影響まで緻密に計算に入れた設計思想。そしてその設計思想を支えるのが、「冷間鍛造+マシンカット」という独自の加工技術。冷間鍛造で高強度に仕上げた素材に、超精密なマシンカットをほどこすことで理想のギアを実現。限りなくノイズレスな回転を実現し、釣り人の繊細な指先の感覚に正確に応える。設計思想・加工技術・ギア素材。この3つの要素が合わさり、これまでのCERTATEが培ってきたハイパワー小型スピニングリールの遺伝子は着実に19CERTATEへと受け継がれている。
超々ジュラルミン製のタフデジギヤを採用。
驚くべきはボディ内部いっぱいに収められた大口径ドライブギア。
画像引用元:DAIWA 戸出(トデ)ちゃん釣りブログ | これが19セルテートだ【ライト&タフ】
メインギアがボディ内部のほとんどを占めています。
従来のボディに比べてワンサイズ大きなギヤを搭載することができ、巻き上げ力・耐久性が向上されているようです。
マグシールド(ピニオン、ラインローラー部)
極限の環境下で釣りを行うアングラーは、いかなる環境下でもリールにはその性能を維持することを求める。しかし回転構造体の防水は過去からすべての開発者が取り組んできた難題。回転構造体には、どうしても物がまわるための空間が必要なることがその課題の要。防水のためにその空間を閉じてしまえば、回転性能は失われてしまう。これを解決したのが「液体で液体をブロックする」という考え方であるマグシールド。磁性により半永久的に存在できるマグオイルの壁で、リール内部への海水や埃の侵入を防ぐDAIWAのオンリーワンテクノロジーである。2010年に発表したこの画期的な技術は、発表以来ラインローラーへの搭載・ボールベアリングへの搭載と深化しつづけ、今やDAIWAリールにとって、アングラーにとって、必須のテクノロジーになろうとしている。19CERTATEではボディ部はシームレスなモノコックボディ構造とストッパーレス化によりそれだけで高い防水性を誇るため、ピニオンギアとラインローラー部に搭載。過去のシリーズ以上にトータルとして高い防水構造のリールが誕生した。
新型セルテートは、ピニオン上部とラインローラー部にのみマグシールドを採用。
「16 セルテート」に搭載されたドライブギヤ周りのマグシールドベアリングは採用されていません。
モノコックボディ構造と後述のストッパーレス化により、不要と判断されたようです。
ストッパーレスボディ(逆転ストッパー廃止)
ストッパーを取り去ることでボディ構造をシンプルに仕上げた。水や異物の浸入経路であるストッパーを取り去るという決断により、軽量化や防水性能のアップはもとより、CERTATEというシリーズに求められる過酷な環境下や大物とのやり取りにおいての突然のトラブルに見舞われる不運を最小限に抑える。
「18 イグジスト」では凝った造りにしてまで残した逆転ストッパー。
それを新型セルテートではついに廃止に。
セルテートは汎用スピニングリールでタフを追求したリールだけあって防水性を高めたかったのでしょう。
未だ一部で需要のある逆転ストッパーですが、なかったらなかったで特に不便を感じないので個人的には廃止に賛成です。
今のところセルテートのみなので、シマノのように完全廃止ではないようです。
シームレス新形状エアベール
繋ぎ目がない一体ベールを採用。ラインスライダー部の形状を見直すことでより軽量、コンパクトなベールを実現する。特に細いラインを使用したい場合やより繊細な感度が要求される際に効果を発揮する。
ザイオン製エアローター自体は前モデルで採用されたものと同じ新型のようですが、ベール部のみ新形状のエアベールとなっています。
2BBラインローラー/ツイストバスターII
常に力の掛かる方向が変わるラインローラー部は2点支持が不可欠。その二つにBB(ボールベアリング)を採用することでより軽い回転を実現する。さらに、ナイロン・フロロを使う際に大きく糸ヨレを軽減してくれるツイストバスターIIを搭載。
特に目新しいわけではないですが、気になったのがこちらの一文。
「ラインローラー部は2点支持が不可欠」
その割に他機種でだいぶ渋ってますよね…。
【ラインナップ】2ボディサイズの全9機種
「19 セルテート」は、2500・3000番ボディをベースとした全9機種をラインナップ。
<スペック表>
品名 | スプール径 | 標準巻糸量 | 自重 | ギヤ比 | 巻き上げ長※ | 最大ドラグ力 | Dギア直径 | ハンドル長 | ノブ仕様 | 本体価格 |
LT2500S | Φ45mm | PE 0.6号-200m | 205g | 5.2 | 73cm | 5kg | Φ32mm | 50mm | I型 | 48,500円 |
LT2500S-XH | Φ45mm | PE 0.6号-200m | 205g | 6.2 | 87cm | 5kg | Φ32mm | 55mm | I型 | 48,500円 |
LT2500-H | Φ45mm | PE 0.8号-200m | 205g | 5.7 | 80.5cm | 10kg | Φ32mm | 55mm | T型 | 48,500円 |
LT3000-CXH | Φ48mm | PE 1.0号-200m | 210g | 6.2 | 93cm | 10kg | Φ32mm | 55mm | T型 | 48,500円 |
LT3000S-CH-DH | Φ48mm | PE 0.8号-200m | 220g | 5.7 | 85cm | 10kg | Φ32mm | 90mm | パワーI型 | 49,500円 |
LT3000 | Φ48mm | PE 1.0号-200m | 225g | 5.2 | 77cm | 10kg | Φ35mm | 60mm | ラージI型 | 49,000円 |
LT3000-XH | Φ48mm | PE 1.0号-200m | 225g | 6.2 | 93cm | 10kg | Φ35mm | 60mm | ラージT型 | 49,000円 |
LT4000-C | Φ51mm | PE 1.5号-200m | 235g | 5.2 | 82cm | 12kg | Φ35mm | 60mm | ラージT型 | 49,500円 |
LT4000-CXH | Φ51mm | PE 1.5号-200m | 235g | 6.2 | 99cm | 12kg | Φ35mm | 60mm | ラージT型 | 49,500円 |
※巻き上げ長は記載がなかったので既存モデルなどから算出
<共通スペック>
ベアリング | 10/1(ボール/ローラー) |
ボディ | アルミ製モノコック |
ローター | ZAION製エアローター |
防水機構 | マグシールド+モノコック |
ギア | アルミ製(MCタフデジギヤ) |
スプール | 鋳造(LC-ABS) |
LT2500からLT4000-Cまでの全9モデル。
一見多いように思えるラインナップも、ボディサイズにすると2500番と3000番ボディの2サイズのみとなります。
従来モデルで2500番~3000番相当のサイズ感。
一番小さいモデルで2500番ボディに旧2000・2500の中間サイズのスプールを搭載した新規格「LT2500」。
旧2500番と同等の「LT3000-C」、2500R相当の「LT3000」、そして旧3000番のスプールを小口径化した新規格「LT4000-C」。
ライトゲーム用の1000・2000番はセルテートのコンセプトから不要ということなのか廃止されました。
前モデル(16 セルテート)とスペック比較
前モデルと重量を比較してみました。
<重量比較>
従来機・LT機 | 16 セルテート | 19 セルテート |
2500=LT3000-C | 240g | 210g |
2500R=LT3000 | 255g | 225g |
3000≒LT4000-C | 270g | 235g |
前モデルから30グラムもの軽量化。
これにアルミ製モノコックボディ+大口径タフデジギヤで文字通りのライト&タフを実現しています。
これまで同一ボディを流用してきたセルテートですが、モノコックボディにコストが掛かっているのか、前モデルから約5,000円ほどの値上げ。
実売は4万円前後となる見込みです。
待望のモノコック化 ライト&タフを実現したNEWセルテート
LTコンセプトを基に大幅進化したNEWセルテート。
期待通りのスペックに特にケチをつけるところがありません。
「軽すぎてバランスが~」といった意見もあると思いますが、そこはまぁ技術の進歩ということで。
デザインは仏壇と揶揄された黒金系から18イグジスト同様にシンプルなものになりました。
(どことなく初代10セルテートを彷彿されます)
少し気になったのがラインナップ。
従来機2500番から3000番というサイズ感のみと、だいぶ絞ってきた感じです。
糸巻量も深溝ではなく、ルアーを意識した中・浅溝のみ。
3500番以上となるLT5000-C、LT6000はまた少し変えて出してくるのか気になるところです。
<1/19 追記>
3500番以上のモデルについては、モノコックボディの「16 セルテート HD」シリーズを継続販売するようです。
NEWセルテート、発売直後に購入することはないですが、いずれは欲しいですね。