今年の始めに投稿予定でしたが、気がつけばあっという間に年末。
2017年の内にこれだけは書いておきたかった記事。
一番のお気に入りリール、2007年に発売された2代目ルビアス 「07 ルビアス」を改めてレビュー。
2004番を2台、2506Wを1台所有しており、主に2004番の評価になります。
注)発売が2007年というだけで実際に10年使った、使えるわけではないのであしからず。
脅威の低慣性、圧倒的な巻き始めの軽さ
「07 ルビアス」の凄さは何と言ってもその圧倒的な巻き始めの軽さ。
その低慣性っぷりは現行の「15 ルビアス」や「17 セオリー」を上回ります。
(所有リール、釣具店やFSでの実機比較)
同一ギヤ比、同ZAION製ローターでも旧型である「07 ルビアス」が上。
マグシールドが影響しているのか、それとも旧型がある程度巻き心地を犠牲にしている面もあるからなのかは不明です。
この巻き始めの軽さが活かされるのは、主に少量の糸フケを回収する釣り。
アジングだとか、管釣りでのボトムの釣り、デジ巻きなど、巻き続けるのではなく、少し巻いて止めるという動作を繰り返す使い方。
ほとんどといっていいほど抵抗なくハンドルが回せるので、ストレスを感じることなく釣りに集中できます。
この点で巻き始めの重い同番手のハイギアには苦手意識が芽生えました。
巻き心地は悪いわけではありませんが、お世辞にも良いとは言えません。
基本すっかすかでドライな巻き心地。
現行のリールや他社のリールを使うようになり、改めてこのリールを使うとリーリングが軽すぎて違和感しかありません。
(2500番の話ですがシーバスには合いませんでした)
巻きで使うのなら流れのほとんどない止水、引き抵抗の小さいルアー用。
これにぴたりと当てはまるのが管釣りで、止水がメインの管理釣り場で軽いスプーンを引くなら巻き感度に優れていると感じます。
派生リールによる豊富なスプールオプション
このリールをベースに生まれた釣種専用リール 「プレッソ」と「月下美人」。
・「08 プレッソ」 1003スプール
・「08 月下美人」 2004スプール(フロロラインの使用を想定したテーパーのキツいタイプR仕様)
標準スプール以外に上記の派生リールのスプールと互換性があります。
プレッソの方はデザインのみで普通の1003番ですが、月下美人のものは現行機でいうところのタイプR仕様。
正直言って全然出番はないんですが、フロロ専用として有用だと思っています。
ルビアスの標準スプールと同じくエアスプールで軽量、IP処理によりスプールエッジも傷つきにくくなっています。
またドラグは、標準のトーナメントドラグはさすがに良いとは言えないので「UTD」へのアップグレード推奨。
改修記事:「ダイワ トーナメントドラグをUTDにアップグレード」
現行の「ATD」へはできなくはないものの、標準採用された現行機と同じとまではいかないようです。
(ドラグノブの圧力、スプール本体深さの微妙な違い)
欠点は2大ダイワ病
「07 ルビアス」の欠点は2大ダイワ病。
どちらも原因が分かっていれば対処可能です。
<ダイワ病1.ローターの逆転>
フッキング時など強い負荷が掛かった際に逆転ストッパーが働かずローターが回ってしまう現象。
症状の度合いによって異なりますが、だいだいはローラーベアリング(ワンウェイクラッチ)の汚れが原因です。
対処法はこちら↓(これでダメなら新品に交換)
関連記事:ダイワ病 ローターの逆転を直す方法
<ダイワ病2.ベール下がり>
文字通りベールが下がってくる現象。
写真のものはまだ比較的軽傷ですが、酷いものはあからさまに下がるようです。
単純な使用頻度だけでなく、個体差によるものもあるらしく、すべてとはいえませんが原因はアーム軸の摩耗。
こちらは対処方が複数あり、どちらも手軽とは言えません。(応急処置か改修の2択?)
新品に交換する場合はローター本体の交換になるので高くつきます。
その他、シャリ音が発生しやすいというのもありますが、繊細さの裏返しだと思えば仕方ありません。
いずれは劣化するものですし、基本ライトな釣り向きのリールだと割り切ればこんなものかと。
まだまだ使える07 ルビアス
3台とも現役です。
2506番はもうあまり出番はないものの、2004番は現役どころか未だ一線級。
上記の用途ではこのリールが一番だと思っているので今後も活用していくつもりです。
ライトゲームならギヤなどへの負担も少なく、淡水の釣りに限っていえばそうそう劣化の心配はありません。
2台目の2004番は当初渓流での釣りに使うつもりでいましたが、1シーズンの使用で予想以上にベール周りの劣化が激しいことが分かったため、用途を変えることにしました。
たぶんこちらも1台目の2004と同じか、それのサブ機になりそうです。
10年目を迎え、部品供給もおぼつかなくなりました。
(ギヤ一式はもともと高くて交換するつもりはないんですが)
あまり負荷の強い釣りには使わず、これからも大事に使っていくつもりです。
ルビアスの系譜 次期モデルは今度こそフルザイオンか
最後にこれまでのルビアスシリーズを簡単にまとめ、次期ルビアスの予想をしてみました。
・1代目、初代ルビアス 「04 ルビアス」 マグネシウムボディ
・2代目ルビアス 「07 ルビアス」 ZAION製ボディ&ローター
・3代目ルビアス 「12 ルビアス」 DS4製エアローター、ZAION製ボディ
・4代目ルビアス 「15 ルビアス」 DS5製エアローター、ZAION製ボディ
3代目から「マグシールド」と「エアローター」の採用により、ガラリと変わりました。
2代目と比べると耐久性は向上したようですが、低慣性という点から見ると劣化。
ライトゲーム用途なら2代目に劣っているようにしか思えず、自分は手を出す気になれませんでした。
4代目となる現行「15 ルビアス」は上手くまとまってはいるものの、(イグジストに気を使ってか)差別化により相変わらずZAION製エアローターは非採用。
格付けで下位にあたる「17 セオリー」でZAION製エアローターが採用されたこともあり、次期ルビアスはZAION製エアローター&ボディのフルザイオンとなることでしょう。
おそらく来年(2018年)の初頭に「18 イグジスト」発表、夏-秋頃になって「18 ルビアス」発表の流れになるかと思われます。