フィネスカスタムモデルに関連して、1000番ボディをベースとした少番手「LT1000」、「LT2000」、「LT2500-C」のどの番手サイズを選ぶべきかを参考までに解説。

同時に悩みやすいノーマルギアとエクストラハイギアのギア比選びについても解説します。

関連記事:ダイワ FC-フィネスカスタムモデルを解説

【LT1000/LT2000/LT2500-C】 少番手のサイズ感

ダイワ スピニングリールの少番手「LT1000」、「LT2000」、「LT2500-C」。

まずはこの3種のサイズ感を解説します。

LT1000とLT2000の違いはスプールサイズのみ

「LT1000」と「LT2000」の違いは前回やったので、詳細はそちらを参考のこと。

関連記事:ダイワ LT1000とLT2000を比較 違いはスプールサイズ



「LT1000」と「LT2000」の違いをまとめておくと、

・LT1000、LT2000は同一ボディサイズ(#1000ボディ)

・違いはスプールサイズのみ(スプールの互換性あり)

・基本的にスプール径は大きな方が有利(飛距離、ライントラブル)

・ギア比の低いパワーギア設定はLT1000に集中

LT2500-CとLT2500の違いはボディサイズ

「LT2500-C」と「LT2500」の違いはボディサイズ

LT2500-Cは「C(コンパクト)」とある通り、ワンサイズ小さな#1000ボディを採用。

LT2500はそのまま#2500ボディとなります。

ボディサイズの違いによりもたらされるのは、重量と巻き上げ力・耐久性

重量は小型の#1000番ボディの方が軽く、巻き上げ力・耐久性は#2500番ボディの方が上となります。

また、ボディサイズこそ異なりますが、スプール・ローターサイズは同じため、LT2500-CとLT2500間にスプールの互換性はあります。

φ40/φ42/φ45 スプールサイズの違い

左から、LT1000(φ40mm)/LT2000(φ42mm)/LT2500(φ45mm)

スプールサイズが異なることで変わってくるのが、

・ラインキャパ(糸巻き量)

・巻き取り長さ

・重量

・飛距離

・ライントラブルの起こりにくさ

基本的にサイズが大きくなると、上記の要素が向上します。

この内、飛距離とライントラブルに関しては、ロッド(バットガイド径)との相性もあります。

また、「LT1000-LT2000」と「LT2500-C」にスプールの互換性はないので注意。

【ノーマルギア or ハイギア】 少番手のギア比選び

リール選びで悩むのが、大抵の番手サイズで2択となっている ノーマルギアか、ハイギアかという選択。

主な違いは、「巻取り長」と「回転レスポンス」。

両者を比較してみます。

巻取り長からみるギア比選び

まずはギア比によって変わるハンドル一回転あたりの巻き取り長さから。

手っ取り早く各モデルの最大巻き上げ長を表にしてみました。

番手・ギア \ モデル 17 セオリー 18 カルディア 20 ルビアス
2000/LT2000 ノーマルギア 64cm 68cm 67cm
2000/LT2000 H/XHギア 75cm 81cm 81cm
2500/LT2500 ノーマルギア 72cm 75cm 72cm
2500/LT2500 H/XHギア 84cm 87cm 87cm

これらのモデルの違いは、17セオリー:従来機、18カルディア:LT機、20ルビアス:LT機(モノコックボディ)。

LT機にもH:ハイギアモデルは存在しますが、ほとんどのモデルで無印:ノーマルギアとXG:エクストラハイギアの2択です。

1000/LT1000は、パワーギア(ローギア)かノーマルギアの2択でハイギアモデルはありません。

基本的に最大巻き上げ長は従来より上がっています。



押さえておくべきポイントとして、

従来から小口径化されたスプールに合わせて、LT機はギア比基準が上がっています
(そのままでは巻取り長が短くなるため)

従来機のギア比・・・ノーマルギア:4.8、ハイギア:5.6

LT機のギア比・・・ノーマルギア:5.2、エクストラハイギア:6.2

注)モデルや番手によって多少ギア比は異なります

LT機のノーマルギアのギア比は、従来機のノーマルギアとハイギアの中間

LT機では、モノコックボディ機と非モノコックボディ機のギアサイズ違いで巻き上げ力が異なります
(モノコックが上)

同様にフィネスカスタムモデルのLT2500S-CとノーマルモデルのLT2500Sでは、ボディ・ギアサイズが異なるため、巻取り長こそ変わりませんが、巻き上げ力はサイズの大きいノーマルモデルが上

レスポンスで選ぶなら断然ノーマルギア

巻き取りの早いハイギアが有利な点が多いものの、忘れてはならないのが “レスポンス”。

ギア比の高いハイギアモデルは、巻き始めが重く、回転レスポンスは悪いものです。
(特にローター・ギアの小さな少番手で顕著)

ストップ&ゴー、エリアトラウトのデジ巻きなど、ハンドルを巻く・止めるを繰り返す釣法では、巻き出しが軽くレスポンスの良いノーマルギアが有利

よく言われるハイギアの感度も、ライトゲーム全般としたフィネスな釣りでは恩恵が少なく、むしろ巻きトルクの小ささからくる巻き感度の方が重要です。

ダイワのお家芸ともいえる低慣性ローターの特性を活かすなら断然ノーマルギアでしょう。

巻き取り長さ60cmのLT1000-P

リトリーブ主体の巻きの釣りでは、ハンドル一回転で何センチ巻けるかを基準にしている方もいるはず。

エリアトラウトなどのライトゲームで多い基準が巻取り長:60cm

従来から変わらずこの巻取り長を維持しているのが、LT機の「LT1000S-P」となります。

Pはパワーギアの意味で、ギア比の低いローギアモデル(ギア比:4.8、4.9)。

基本的にLT1000番にみられる設定ですが、2020年2月現在、18イグジスト、19バリスティックにのみLT2000番にもこのパワーギア設定があります。

ちなみにLT2000-Pだと、スプール径の関係で3,4センチほど巻取り長が変わります。

【まとめ】 各番手別ターゲット・釣種とギア比選び

これらを踏まえて、各番手に最適な釣種と、ギア比選びをまとめてみました。

【LT1000/LT2000】 ライトゲーム全般

LT1000とLT2000は、ざっくりライトゲーム全般。

ソルトならアジング、メバリング、メッキなどのライトソルト、淡水だと渓流・エリアトラウトなど。

LT1000-LT2000間にスプールの互換性があるため、スプールサイズに関してあまり気にしなくていいかもしれません。

問題はギア比。

LT1000とLT2000には、P:パワーギア、無印:ノーマルギア、H:ハイギア、XH:エクストラハイギアの4種のギア比がラインナップされています。
(H:ハイギアは18イグジストのみ)

選択の目安として、

巻き感度・レスポンスを重視するなら パワー・ノーマルギア
→ アジング、メバリング、エリアトラウト

とにかく素早い回収を必要とするのなら ハイ・エクストラハイギア
→ メッキゲーム、渓流トラウト

【LT2500-C】 バスフィシング(フィネス) ライトエギング

「LT2500-C」は、2500番のスプールサイズ(ラインキャパ・トラブルレス)は欲しいけれど、2500番ボディほどの巻き上げ力は必要ない、その分軽さが欲しい、という方向け。

20ルビアスでは、LT2500-CとLT2500で20gも違うわけですから、それだけのメリットがあります。

主な釣種は、バスフィッシング(フィネス)と、エギング(ライト・秋イカ)。

ギア比選びについては同上。