発売直前に予約していた、ダイワ 「20 ルビアス FC LT2000S」が届きました。
早速開封。
バリスティックなどよりしっかりとした外箱を使っています。
<付属品>
・リール本体&ハンドル
・リールバッグ
・調整ワッシャー
・取扱説明書
スピニングリールの取説は、ある程度釣り経験のある人だと読まないことが多いと思いますが、とりあえず開けた際に一度目を通しておきましょう。
特にLTコンセプトのようにガラリと技術革新のあった場合は、
・パーフェクトラインストッパーの使い方
・スプールエッジのどこまでラインを巻くべきなのか
など、必読です。(戒め)
NEWルビアスの特徴、各部の重量をチェック
いつも通り実釣前のファースト・インプレッションとして、20ルビアスの特徴や各部の重量などをチェックしていきます。
【外観】 飽きのこないシンプルなデザイン
ボディカラーは、セオリーやバリスティックと同系統のガンメタリック。
(セオリーやバリスティックとは若干色合いが違って、ルビアスは薄いガンメタといった感じ)
スプールとエンジンプレートは、シルバー×ゴールドとなっています。
これを高級感があると取るか、反対に安っぽいと見るかは人それぞれ。
同じモノコックボディを採用したセルテート・イグジストと比べると、ボディ後方の形状が特徴的です。
個人的にボディ形状含めて末永く使える良いデザインだと思っています。
ZAION製モノコックボディ
NEWルビアス、最大の特徴である『ZAION製モノコックボディ』。
従来のボディ+ボディカバーの2パーツで構成された構造とは異なる一体成型構造で剛性が高いのが特徴。
また、エンジンプレートをボディに直接ねじ込む構造により、従来型のボディと違いネジ穴を必要としない分、ボディ内部のスペースが広くなり、同程度のボディサイズながら従来より大きなギアを搭載することが可能となっています。
ボディ左側のシルバーベースにゴールドのラインが入ったパーツがアルミ製のエンジンプレート。
右側のメインフレームとは別パーツと思われる部位は、少なくとも金属製ではなく樹脂製(ザイオン?)と思われます。
(現時点では構造がよくわかりません)
20ルビアスのザイオンモノコックボディのスゴイところが、ボディにネジの露出が一切みられません。
セルテートですらリアキャップに1箇所、(ほとんど目立ちませんが)脚に1箇所の計2箇所露出。
見た目美しいというのはさておき、意地でもバラされたくないのでしょうか。^^;
その他、ハンドルキャップのネジ仕様は、一番オーソドックスなタイプ。
アオリスタンドなど、一番普及しているタイプのリールスタンドが装着可能です。
逆転ストッパーは非搭載
NEWルビアスは、逆転ストッパーレバーのない「ストッパーレスボディ」。
防水性、無用なトラブルの原因となるくらいなら、もういいかげん全機種ストッパーレスで良いと思います。
冷間鍛造 超々ジュラルミン製タフデジギア
搭載されているギヤは、冷間鍛造 超々ジュラルミン製タフデジギア。
上位モデルとの差別化として、冷間鍛造後のマシンカット処理は施されていません。
マシンカット処理による仕上げがされていた方がいいに越したことはないはずですが、精度はこれでも十分とのこと。(シマノも基本はこれしき)
組み立て時の個体差の方がよほど大きいため、マシンカットの有無での巻き感の違いはまず体感できないことでしょう。
最軽量のZAION製エアローター ラインローラーは標準で2BB仕様
ローターは、上位モデルのイグジスト・セルテートと同タイプの最軽量のZAION製エアローターを採用。
実に13年ぶりとなるザイオンローターで、07ルビアス愛用者としては やっとか… といった感じです。^^;
(12ルビアスはDS4、15ルビアスはDS5製)
重量はまだバラしてないので未測定ですが、「19 バリスティック FW LT2000」と同じはずなので約31グラムのはず。
参考までに 各1000-2000番ローター重量
ZAION製ローター:30.4g(07ルビアス)
DS4製エアローター:45.2g
DS5製エアローター:38.6g
ZAION製エアローター:32.4g(17セオリー)
ようやく07ルビアスに搭載されていたZAION製ローターと同程度の重さにまで軽くなりました。
この上位モデルエアローターは、継ぎ目・段差のないシームレス新形状エアベールでラインの掛かりは抜群。
ラインローラーは標準で2BB仕様となっています。
(マグシールドラインローラーではありません)
薄肉アルミ製 LC-ABS スプール
スプールは、軽量な薄肉アルミ製 LC-ABS スプール。
LTコンセプトのLIGHTに大きく貢献している軽量スプールです。
エアスプールより軽いのは技術の進歩ですね。
(コストもこちらの方がかからないはず)
LC-ロングキャストABSで飛距離アップ&ライントラブル減。
また、スプール内上部の構造が変わったため、従来のスプールにみられたドラグ部への浸水が起きにくくなりました。
<重量>
自重:22.5g
参考までに
07 ルビアス 2004 φ43 エアスプール:25.2g
17 セオリー 2004 φ43 薄肉アルミスプール:27.4g
19 バリスティック LT2000 φ42 薄肉アルミスプール:23.0g
誤差かもしれませんが、同サイズのバリスティックより僅かに軽いです。
ATD-オートマチックドラグ
ドラグは「ATD-オートマチックドラグシステム」。
同じLTコンセプトリールと比べても明らかにドラグ音が静かなのが気になったのですが、ドラグクリック「クリックリーフSP」の形状が変わっています。
カルディアやバリスティックでは棒状だったものが、LTより前のモデルのような板状に。
未確認ですが、ここを交換してやることでドラグ音を大きくすることが可能と思われます。
軽量な細軸ハンドル FCモデルは軽量化仕様
ハンドルは、セオリーで初採用された軽量な細軸ハンドル。
このタイプでは初となるシルバーVerです。
個人的にハンドルはシルバーの方がリールスタンドとも合わせやすいので好みです。
これまでの黒系の色は合うリールスタンドがないんですよね。
ハンドル長は、LT2000S(ノーマルギヤ)で45mm。
これまでの基準でいうと5mm長く、同2000番のハイギヤモデルに採用されている長さです。
<細軸ハンドル一覧>
・17 セオリー
・19 バリスティックFW
・20 ルビアス
これまでのものと比べ、ハンドル軸が異なっています。
当初はハンドルの締め込み過ぎによる破損対策かと思ったのですが、どうやらフィネスカスタム仕様の軽量化目的のようです。
18イグジストのFCモデルも同形状とのこと。(情報ありがとうございます)
これにより同じ45mmハンドル単体で約1.5gの軽量化が図られています。
<重量>
総重量:14.1g
ハンドル単体:9.2g
ハンドルノブ:3.7g
リニアシャフト搭載
20 ルビアスは、ローターナット内にベアリングが内蔵された「リニアシャフト」を搭載。
セオリーでは採用され、バリスティックでは採用されなかったルビアス以上のモデルにのみ採用されているローターナットベアリング。
シマノでは、汎用スピニングだとステラとヴァンキッシュにしか採用されていません。
イグジストより軽い最軽量モデル
自重:153.6g
LT2000のカタログスペック値が150グラムなので少々オーバーしていますが許容範囲内。
ダイワ機はだいたい2,3グラムオーバーしている印象です。
それでもフラッグシップモデルのイグジストより5グラム軽いダイワ最軽量モデルとなっています。
(一部サイズに例外あり)
モデル | LT2000(FC) | LT2500 |
18 イグジスト | 155g | 180g |
19 セルテート | – | 205g |
20 ルビアス | 150g | 175g |
19 バリスティック | 160g | 170g |
18 カルディア | 170g | 185g |
最もスタンダードなLT2500(非FC)では、バリスティックが一番軽量という事実。
モノコックボディ採用リールは、同サイズでも通常ボディのリールより一回り近い大きなギアを搭載しているため、その分自重が増加してしまいます。
【MADE IN JAPAN】 初回ロットのみ日本製
20ルビアスは、初回ロット分のみ MADE IN JAPAN 日本製とのこと。
移行は海外生産(たぶん中国?)に切り替わるようです。
あくまで憶測ですが、初期ロットは注目されやすい、不具合がみられやすいため、少しでも個体差が出にくいよう国内で組み立てたのでしょう。
20ルビアスはJANコードに*がなく、セール時には4割引になることが見込まれます。
大量生産、コスト削減には致し方ないのでしょう。
07ルビアスではタイ製でしたし、ルビアス=日本製というわけではありません。
今日日、日本製だから高品質・高精度ということはないので、品質管理・検品さえしっかりしていれば問題ないことでしょう。
と、いいつつちゃっかり初回分を狙うという…
07ルビアスから13年 待望のフルザイオン製NEWルビアス
07ルビアスから13年ぶりにフルザイオン製となった20ルビアス。
バリスティックの発売でルビアスは廃盤かと失望し、危うくセルテートだけ残してシマノ派に鞍替えするところでした。
まさかZAION製のモノコックボディを作ってしまうとは… 信心が足りませんでしたね。^^;
まだ未実釣なので室内で空巻きした程度ですが、巻き心地は至って普通。
(少なくともハズレ個体ではありませんでした)
これまで通り、LTコンセプト仕様のグリス粘土高めの巻き心地です。
そのため、巻きの軽さはさすがに07ルビアスは超えられません。
(07ルビアスは巻きの軽さ特化のため致し方ありません)
グリスを打ち直すなど、各部を調整してフルチューンを施せば相応の巻き感になることでしょう。
(モノコックボディのため、自分でオーバーホールする敷居が非常に高いですが)
また、個体差の関係もあると思いますが、よく上位機種の高精度・滑らかさの確認で行われる、ハンドルの重みだけで回るかという実験では回りませんでした。
巻き心地については、あまり良いように言っていなように感じられると思いますが本来こんなもののはず。
よくあるレビューが個人的にオーバー過ぎると感じているため言及しません。
巻き心地はさておき、20ルビアスは造り手の気合の入れようが感じられ、これといった技術の出し惜しみもなく本当に申し分のないスペックです。
やはり、ダイワはセルテートとルビアスを選べば間違いなし。
これぞ本当にコストパフォーマンスの高いリールです。