ダイワ 「21 カルディア FC LT2000S-H」のファースト・インプレッション。

新素材「ザイオンV」を採用したNEWカルディアの特徴や各部の重量をチェック。

モノコックボディの採用により、前モデルから重量がほとんど変わらないまま剛性アップが図られています。

ダイワ 21 カルディア FC LT2000S-Hのスペックと付属品

ZAION V製モノコックボディの採用により、大幅に進化を遂げたCALDIA。

幅広いルアーマンに愛され続けているCALDIAが、ZAION V製MQ(モノコック)ボディ、ZAION V製エアローターを手に入れ更に進化を遂げた。MQボディに大口径のタフデジギアを封入する事により、回転耐久性を向上。またマグシールドとの相乗効果により高い防水性を実現した。

引用元:CALDIA(カルディア)|DAIWA

「FC LT2000S-H」のスペック

購入したのは、FC-フィネスカスタムモデルの「FC LT2000S-H」。

同じLT1000/LT2000番でも前モデルにFCモデルはありませんでしたが、21カルディア&21フリームスから#1000ボディのLT1000、LT2000、LT2500-Cはフィネスカスタムモデル扱いとなり、FC表記がつくようです。

「FC LT2000S-H」は、XH-エクストラハイギアではなく、H-ハイギアなのがポイント。

#1000ボディの少番手にXHはギア比が高過ぎてちょっと巻き出しの重さが気になっていました。

<スペック>
品名:FC LT2000S-H
ギヤ比:5.8
巻き取り長さ:76cm
自重:175g
最大ドラグ力:5kg
標準巻糸量:ナイロン 4lb-100m、PE 0.4号-200m
ベアリング:6/1(ボール/ローラー)
ハンドル長:50mm
ノブ仕様:HG-Iライト
価格:22,700円

「21 カルディア」の付属品

・外箱
・リール本体
・ハンドル
・リールバッグ
・ドラグ調整ワッシャー
・取扱説明書




「21 カルディア」の特徴と各部重量

「21 カルディア」の特徴と各部重量をチェック。

【デザイン】 ブラック×ゴールドの仏壇カラー

シンプルで落ち着いたカラーリングが多かったカルディアですが、「21 カルディア」ではブラック&ゴールドの所謂 “仏壇カラー” になりました。

一時はこの手の黒金カラーが多く飽きられていましたが、なんだかんだ言って好きな人も多いはず。

ダイワらしいとも言えるカラーで個人的に好きなカラーリングの1つです。

新素材「ZAION V」をボディ&ローターに採用

「21 カルディア」は、新素材「ZAION V」をボディ&ローターに採用しています。

「ザイオンV」は、既存の「DS5」、「ZAION」の間に位置するマテリアルで、

「ZAION」>「ZAION V」>「DS5」>「DS4」という序列になります。

【ボディ】 ザイオンV製モノコックボディ

「21 カルディア」の最大の特徴として、ZAION V製のMQ(モノコック)ボディを採用しています。

剛性に優れたモノコックボディにより、従来より大きなギアの搭載。

ギア材質は変わらず亜鉛ダイキャスト製の「タフデジギア」ですが、前モデルより径が大きくなり、パワー&耐久性が向上しています。

反対側はこんな感じ。

ハンドルキャップは、「17 セオリー」、「18 カルディア」などと同じ規格です。

防水性の高い、逆転ストッパーレバーのない「ストッパーレスボディ」となっています。

【ローター】 ザイオンV製エアローター

新素材、ZAION V製のエアローター。

形状はDS5製のものと変わりません。

<ローター重量>

自重:37.82g

参考までに 材質別 1000-2000番ローター重量
ZAION製ローター:30.4g(07 ルビアス)
DS4製エアローター:45.2g
DS5製エアローター:38.66g
ZAION V製エアローター:37.82g
ZAION製エアローター:32.4g(17 セオリー)
ZAION製エアローター:30.94g(最新モデル)

DS5製のものから約1グラム減と、思ったより軽量化されていませんでした。

これには少しがっかり…。

間をとって35グラム程度に軽量化されていることに期待していましたが、これではDS5製とほとんど変わらず、巻き始めの軽さ、回転レスポンスの向上は見込めません。

ザイオンVは軽さより剛性を確保している感じなのでしょうか。

その他、ラインローラーは1BB仕様となります。
(2BB化可能かどうかは検証中です)

【スプール】 軽量な肉薄アルミ製スプール

スプールはLTコンセプト以降お馴染みとなった肉薄アルミ製スプール。

LC(ロングキャスト)-ABS」に「パーフェクトラインストッパー」を採用。

ドラグは「ATD-オートマチックドラグ」を搭載しています。

<スプール重量>

自重:21.7g

参考までに
17 セオリー 2004:27.4g
19 カルディアCS LT2000S-XH:21.83
19 バリスティックFW LT2000SS-XH:23.0g
20 ルビアス FC LT2000S:22.51g

相変わらずの驚異的な軽さです。

【互換性】 汎用性の高いタイプα互換

スプール受け、支持部はこちら。

最も汎用性の高いスプール互換グループ「TYPE-α」となります。

スプールシャフトのカラーは従来通りベアリングに置き換え可能となっており、スプール内部にも追加可能です。

【ハンドル】 軽量な細軸ハンドル

ハンドルには、17セオリーで初採用された軽量な細軸ハンドルを採用。

ガタの出にくいねじ込み式ハンドルです。

セオリーや18カルディアでは茶色がかったガンメタでしたが、21カルディアのものは青色(紺色)がかったガンメタになっています。

<ハンドル重量>

総重量:15.0g
ハンドル本体:10.5g
ハンドルノブ:3.83g

【重量】 モノコックボディでありながら前モデルとほとんど変わらず

<リール総重量>

自重:172.9g

珍しく?カタログスペックより低い数値となっています。(175g)

最も軽量&コンパクトなZAION製のセオリーボディから、材質では劣るZAION V製のモノコックボディに大径化されたギアを搭載しながら重量はほとんど変わっていません。

前モデルより軽量とはいかないまでも、ほぼ同重量でボディ剛性は向上しています。

【生産国】 MADE IN VIETNAM ベトナム製

前モデルは中国製でしたが、21カルディアはベトナム製となっています。

「20 レブロス」などもベトナム製で、コロナの影響もあるのでしょうか。




前モデル「18 カルディア」と比較

前モデル「18 カルディア」とスペックなどを比較してみました。

比較 18 カルディア 21 カルディア
ボディ モノコック
ボディ材質 ZAION ZAION V
ローター材質 DS5 ZAION V
自重(LT2000) 170g 175g
価格(LT2000) 22,700円 23,200円

重量はほとんど変わらないまま大幅剛性アップ

材質こそダウングレードしているものの、モノコックボディ採用は大きいです。

ローターは純粋にグレードアップ。

前モデルとさほど重量は変わらないまま、モノコックボディ&大口径ギアにより、ボディ剛性、耐久性・巻き上げ力が向上しています。

より撓みにくい肉厚リールフット

「21 カルディア」のモノコックボディで、これまでと大きく異なるのがリールフットの太さ。

従来のダイワ機では軽量化のため、リールフットは可能な限り細く、薄く造られていました。

基本的に使用に問題はない程度に剛性は確保されているはずですが、「18 フリームス」に採用されたDS5製ボディでは、リールフットの剛性不足で高負荷時にフットが撓み、巻き上げに支障を来すほどでした。

それがこの21カルディアではこれまでのダイワからは考えられないほどの肉厚なリールフットになっています。

肉抜きなどもなく、#1000ボディでこの太さですから、そうそうの負荷ではまず撓まないことでしょう。




「21 カルディア」のファースト・インプレッション

新素材「ZAION V」製のモノコックボディ&エアローターを採用したNEWカルディア。

軽量な前モデルから重量はほとんど変わらないまま大幅な剛性アップが図られ、人気の高いカラーリングも相まって前モデル以上に売れそうなリールとなっています。

ザイオンV製エアローターの重量にはがっかりさせられましたが、それ以外は特に不満もなく、モノコックボディはやはり良いものですね。

【実釣インプレ】 使用感は至って普通

渓流トラウトで早速使ってみました。

用途が用途だけに大した負荷も掛からず、参考になるレビューは掛けませんが、とりあえずこれだけ・・・

至って普通の使用感です。^^;

軽さはもちろんのこと、巻き心地、回転レスポンスは前モデルとほとんど変わりません。
(前モデルでも言われたグリスが効いている、やや粘っこい巻き感)

気になるようなノイズなどはなく、回転フィールは良好。

特に用途は考えていませんでしたが、モノコックボディ&肉厚なリールフットにより、剛性が思っていた以上に高そうなので今年始めようかと思っているバチコンアジングのメインリールにしようと思います。