ようやく発表されたダイワ 「19 バリスティック FW」。

予想通りの実質17セオリーのLTコンセプト化&マグシールドレス化モデル。

更に予想を上回る18イグジストと同じ最新型のZAION製エアローターを採用しています。

他モデルとの重量も比較してみました。

関連記事:【マグシールドレス?】 ダイワ 19 バリスティック FW LT



DAIWA 19 BALLISTIC バリスティック FW

衝撃の軽量感。タフな心臓部を持つ淡水専用スピニング。

小型スピニング新シリーズ、バリスティックFW。LTコンセプトで磨き込まれた衝撃の軽量性に加え、心臓部はマシンカットタフデジギアを搭載しタフに使い込める。ハイエンドモデルにも使われるZAION製エアローターをこのクラスで搭載。本体の軽量化は無論、類まれなる回転初動の軽さを手に入れた。繰り返し打ち込む渓流のミノーイング、バスフィッシングでのシェイキングなど一つ一つのアクションが、このリールでさらに研ぎ澄まされる。より繊細なフィッシングシーンに対応するこだわりの浅溝スプール搭載。

DAIWA : バリスティック FW – Web site



17セオリーのLTコンセプトモデル化+α & マグシールドレス化

予想通り、 “実質” 17セオリーのLTコンセプト化&マグシールドレス化モデルとなっています。

ZAION製ボディ&ローターに、LTコンセプトによるロングキャストABS薄肉アルミスプールMCタフデジギアを搭載。



ハイエンドモデルと同じ最新型ZAION製エアローター

ベースとなったセオリーから同じザイオン製エアローターでも、こちらはより上位の18イグジストと同等の最新型エアローターを採用しています。

ラインローラーは標準で2BB仕様

最新型のエアローターといっても、後述のマグシールドレスモデルのため、マグシールドラインローラーではありません。



【淡水専用】 マグシールドレスモデル

末尾の “FW” は、フレッシュウォーター 淡水専用モデルを指し、「スティーズ スピニングモデル」などと同じ、マグシールドを搭載していないマグシールドレスモデルとなります。

このため、標準的なピニオンギヤ上部のマグシールドは搭載されていません。



また、淡水専用ということで公式にはソルトに対応していないことになっています。

もちろんソルトで使えないこともありませんが、通常のマグシールド搭載モデルと比べると防水性などは当然劣ることになります。

ちなみに防錆ベアリングCRBB数は2/7。(ベースとなるセオリーと同じ)



【1000番ボディのみ】 ラインナップ・スペック表

ラインナップは、「LT1000S-P」、「LT2000SS-XH」、「LT2500S-C」、「LT2500S-CXH」の4機種。

品名 巻取り長さ ギア比 自重 最大ドラグ力 標準巻糸量 ベアリング 本体価格
LT1000S-P 60cm 4.8 160g 5kg ナイロン 2.5lb-100m 7/1 34,000円
LT2000SS-XH 81cm 6.2 160g 5kg ナイロン 2.5lb-100m 7/1 34,000円
LT2500S-C 73cm 5.2 165g 5kg ナイロン 6lb-100m 7/1 34,000円
LT2500S-CXH 87cm 6.2 165g 5kg ナイロン 6lb-100m 7/1 34,000円


いずれもボディサイズは1000番ボディのみ

スプールサイズ(径・ラインキャパ)とギア比で選ぶかたちとなります。

<各スプール径>
LT1000 φ40mm
LT2000 φ42mm
LT2500-C φ45mm



ラインナップの残念な点として、ダイワ全般に言えることですが、とにかくギア比の選択肢が少なすぎる

ギア比の選択肢が ローギア・ノーマルギア or エクストラハイギア の両極端。

番手によってはどちらか片方のみ。

上位モデル以外は特にハイギアモデルが少ないのがネックです。

LTコンセプトでスプールサイズが見直され、従来モデルから小口径化された分をギア比を上げることで巻き取り長を補っているところがあります。

ノーマルギアでも従来のノーマルよりハイギア寄り、これがXG:エクストラハイギアともなると当然巻きは重くなってしまいます。

個人的にXGはいき過ぎ、ハイギアくらいがちょうどいいのですが、下位・中級モデルにはほとんどないのが残念でなりません。

このバリスティックでは、せめてLT2000にノーマルギア設定が欲しいところ。



同社軽量モデルとの重量比較

最近の軽量モデル「17 セオリー」、「18 カルディア」、「18 イグジスト」と重量を比較してみました。

対象は1000番ボディの同番手・サイズ感のリール。

番手\リール 17 セオリー 18 カルディア 18 イグジスト 19 バリスティック FW
LT1000 155g 170g 150g 160g
LT2000 170g 155g 160g
LT2500-C 160g 165g

<ボディ&ローター材質>
17 セオリー:ZAION製ボディ&ZAION製エアローター
18 カルディア:ZAION製ボディ&DS5製エアローター
18 イグジスト:マグネシウム製モノコックボディ&ZAION製エアローター(最新)
19 バリスティックFW:ZAION製ボディ&ZAION製エアローター(最新)

18イグジスト以外はセオリーのザイオン製ボディ(1000番サイズ)。

17セオリーと19バリスティックFWでは、同じザイオン製エアローターでもバリスティックの方が上位グレードとなります。



18イグジストが最軽量なのは当然として、あれ? 17セオリーの方が軽い?

セオリーと同等か、少し軽いくらいになるスペックのはずですが、同サイズ感の1000番ではセオリーの方が5グラム軽量となっています。

例のマトリックスでバリスティックの方がライト(軽量)寄りになっていたのでバリスティックの方が軽いものと思い込んでいましたが、よくよく数値を比較してみると、17セオリー:2506(185g)と、19バリスティック:LT2500-C(165g)で比較されています。

同じ “2500番” といっても、従来モデルとLTコンセプトモデルでは各パーツの構成が異なります。

一回り小さいバリスティックが軽いのは当然のこと。

ダイワが従来モデルとLTコンセプトモデルとを混同させるのはいかがなものか…。



バリスティックはルビアスの後継なのか

巷でまことしやかに噂されているルビアスの後継説。

NEWルビアスが期待されたなかでのバリスティック発表なのでそう捉えたものと思われますが、それはまずないでしょう。

バリスティックは淡水専用のマグシールドレスモデル、ましてや1000番ボディのみの非常に少ないラインナップ。

釣種専用とはカテゴライズされていませんが、実質ブラックバス・トラウト用モデルです。

汎用モデルであるルビアスシリーズとは根本的に立ち位置が異なります。



バスフィッシング・トラウトに最適な高レスポンスリール

最新型エアローター採用という予想以上のスペックに、久しぶりにダイワらしい巻きの軽いリールとなっていることに期待がもてます。

淡水専用ということで主な用途は、バスフィッシング・トラウト(ネイティブ・エリア)用といったところ。

エリアトラウトやアジング用に、マグシールドレス、低慣性・軽量ローターによる巻き始めの軽さを求めるのなら「LT1000S-P」。

とにかく早く巻き取ることを重視したいのなら、XG:エクストラハイギアモデル。

レスポンスの良さを損なうことなく、巻き取り長を稼ぎたいのなら、より大きなスプール径で補う「LT2500S-C」の選択も悪くありません。

自分は今のところトラウト(ネイティブ・エリア)用に「LT2500S-C」の購入を考えています。