今回は分解編。

中華アンバサダーことMingYang 「W300L」をオーバーホールしてみました。

分解方法、手順を解説します。

その他、スプールの重量にベアリングのサイズなどをチェックしてみました。

【中華アンバサダー】 MingYang W300L 緑金 購入

MingYang W300Lの分解・オーバーホール

MingYang 「W300L」をオーバーホールするため、分解してみました。

簡易ですが分解の手順と方法を紹介します。

サイドカバーを取り外し方

まずはギアボックス側のサイドカバーを外してます。

3箇所のローレットネジを緩めます。

ある程度は手で回せると思いますが、最初の締め具合によってはマイナスドライバーが必要になるかも。

基本的にスプールを取り外す際は手でネジを回すことのできるこちら側を外すようです。

あれ? 遠心ブレーキのシューが片方ない…?

次はパーミングカップ側。

3箇所のネジを外します。

舐めやすいネジなので押す力:7、回す力:3で慎重に。

パーミングカップを取り外すとないと思っていたブレーキシューが…。^^;

マグネットブレーキに改造予定なので最悪なくてもいいと思っていましたが、あるならあるでまずは標準の遠心ブレーキを使ってみます。

パーミングカップ内部、コグホイールの取り外し方

次はパーミングカップ内部のコグホイールの取り外し方。

硬そうなグリスがベタベタなのでクリーンアップついでに外します。

コグホイールの取り外しは、ストッパーとなっているEリングを外すのみ。

間にワッシャーが一枚入っています。

ギアボックス内部の分解

次はギアボックス内部の分解。

まずはハンドルを外します。

ここは一般的なベイトリールのハンドルの外し方と同じです。

ハンドルが抜けないと思ったら小さなEリングが・・・

このEリングだけ錆びていました。

一般的なリールにはあまり使われないサイズです。

これを外してハンドルを抜きます。

間にスプリングワッシャー。

スタードラグを外し、次は固定している2本のネジを緩めます。

固定している2本のネジを外し、カバーを開いたところ。

ピニオンギアには硬いグリスがびっしりでしたが、ドライブギアはなぜかグリスレス…。

ドライブギア、ドラグワッシャーはこんな感じ。

ワッシャーはドライです。

グリスびっしりなピニオンギアはグリスを洗い落として再塗布。

他の部位も余計なグリスを落としてから簡単にグリスアップ。

ワンウェイクラッチ(ローラクラッチ)ベアリングは外側に抜けます。

白い樹脂が見えている方が外側。

インナーチューブは溝のある方が内側にきます。

レベルワインダー・ウォームシャフトの分解

次はレベルワインダー。

パーミングカップ側のネジはこの状態だとまず回らないので反対側のEリングを先に外します。

レベルワインドを固定している爪を外すのを忘れずに。

キャップを外せば内部の留め具が抜けます。

レベルワインド、ウォームシャフト一式を分解した状態がこちら。

ベアリングで2点支持されていました。

サイズは、外径:7mm、内径:4mm、幅:2mm。

分解の際の注意点として、ギアを留めているネジが硬いです。(個体差かも)

ウォームシャフトをしっかりと固定すれば何とか回りました。(傷がつかないよう注意)

組み戻す際は各部品の向きをしっかり確認してください。

ベアリング横の部品は写真上向きでそれぞれ外側を向きます。

メカニカルブレーキノブ スプール支持BBの外し方

順番が前後していますが、いつでも外せるメカニカルブレーキノブ。

反対側も同様です。

ノブを外してBBを留めているストッパーを外すだけです。

その際、ストッパーを飛ばして紛失しないように注意してください。

紛失した場合は、「ベアリングストッパーリング 8mm」で代用可能なはずです。

ハンドルノブの分解

最後にハンドルノブ。

「W300」のバリエーション?によってハンドルの種類が変わり、ハンドルノブを交換(分解)できないものもあります。

今回自分が購入した分は分解可能でした。

まずハンドルノブキャップをコインで外します。

あとは普通にネジを外すのみ。

なんとベアリング内蔵でした。

ベアリングのサイズは、外径:7mm、内径:4mm、幅:2mm。

ウォームシャフトと同じです。

また、ハンドルノブ軸の長さは、22mmでした。(段差を抜くと21mm)

ハンドル、ハンドルノブについて、アンバサダーなどのものと互換性があるかは不明です。




オーバーホール完了 スプールとベアリングについて

各部をオイル、グリスアップ後組み直しました。

箱出しの状態よりかなりスムーズにスプールが回るようになりましたが、ベアリングのノイズなのかうるさいです。

とりあえずこれで一度試し投げしてます。

【スプール】 軽そうで微妙に重い…

「W300」のスプールをチェック。

一見すると肉抜きだらけのハニカムスプールで軽量そうに見えますが、なかなかの肉厚です。

スプール寸法は、外径:φ31mm、幅:28mm。

気になるスプール重量は・・・

自重:11.79mm

まぁこんなものでしょうね…。

ベイトフィネスでも何とか使えそう?ですが、軽いとは言えない重さです。

【ベアリング】 2種のBBを採用

ベアリングはワンウェイクラッチベアリングを除き、2種類のベアリングが使われています。

【DDL-740】 外径:7mm、内径:4mm、幅:2mm

ウォームシャフト軸とハンドルノブに使われていたベアリング。

純正は片側シールドのBBであまり精度はよろしくなさそう。

実際にウォームシャフト側の片方は回転が悪いハズレ個体でした。

巻き心地だけでなくスプールの回転にも影響するので交換できるならした方が良いです。

【DDL-730ZZ】 外径:7mm、内径:3mm、幅:3mm

こちらはスプールシャフトを支持するベアリング。

両面シールドのベアリングでこちらは純正でも粗悪品ではなさそうです。

実際に脱脂して回転をチェックしてみたところ問題ありませんでした。

チェックして問題なければそのまま使えるかと思います。