シマノ ICカウンター付き小型両軸リール「14 バルケッタCI4+ 201HG」にBBを追加し、
フルベアリング化しました。
■14 バルケッタCI4+ 201HG
ベアリング数は標準で3/1(ローラー)と、3つしか入っていません。
値段の割に控えめなベアリング数です。
まずはどこにベアリングが入りそうか展開図を見て確認します。
▼展開図 – SLS船・小船│両軸リール│パーツ価格表│アフターサービス│シマノ -SHIMANO-
スプールシャフトの片側がブッシュなのはもったいないですね。
定番のハンドルノブはベアリングなし。
その他、ちょっとした軸受けのブッシュをベアリングに交換できそうです。
必要なもの
<ベアリング>
・スプール支持部
NMB(ミネベア)型番:DDR-1030ZZ サイズ:内径3mm x 外径10mm x 幅4mm
・ドライブギア軸
NMB(ミネベア)型番:DDL-950ZZ サイズ:内径5mm x 外径9mm x 幅3mm
・ウォームシャフト支持部
NMB(ミネベア)型番:DDL-740ZZ サイズ:内径4mm x 外径7mm x 幅2.5mm
・ハンドルノブ内
NMB(ミネベア)型番:DDL-740ZZ サイズ:内径4mm x 外径7mm x 幅2.5mm
3種、計7個。
<ツール>
・リール付属のレンチ(左2つ)
・10mmのスパナ(またはレンチ)
・細いプラスドライバー
・マイナスドライバー
その他、パーツクリーナー、オイルなどなど
交換手順
ベアリングの追加手順を順を追って掲載します。
スプールシャフト支持部
まずはメカニカルブレーキノブ内のブッシュをベアリングに交換します。
このままでも作業ができなくはないと思いますが、
非常にやりにくいのでハンドル、スタードラグを外します。
メカニカルブレーキノブ、バネを外し、中に見えている青いブッシュが交換箇所です。
ここをBBに交換すればいいわけですが、このブッシュ、固くてなかなか抜けません。。(汗)
そのため、ギアボックスを開けて中から押し出します。
カバーを固定している4つのネジを外します。(外側に3つ、内側に1つ)
元に戻す際はネジを間違わないように注意。
開いたカバーの内側からピンセットかマイナスドライバーなどでブッシュを押し出します。
これで青い樹脂ブッシュが取り外せました。
あとはベアリングを追加するのみです。
ドライブギア軸
次にドライブギア軸、ウォームシャフト軸の交換作業に移ります。
ドライブギア一式を引き抜き、ドライブギア軸を固定している2つのネジを外します。
ベアリングの交換が目的なのでドライブギア内のドラグワッシャーなどは触らないように。
ドライブギア軸のブッシュなどを固定しているEリングを外します。
マイナスの精密ドライバーなどをEリングの隙間に刺して外します。
ぶっ飛ばして失くさないように注意。
取り外した青いブッシュをベアリングに置き換えます。
ここと下のウォームシャフトのベアリングは、オイルではなくグリスが良いでしょう。
両側シールドベアリングなのでツールを使ってグリスを圧入しました。
(使用ツール:ベアリングリフレッシュセット)
ウォームシャフト支持部
続いてウォームシャフトにベアリングを追加します。
この部分がちょっと手間でいろいろと外すものが多いです。
まずはパーミングカップ?(カバー)を外すため、固定しているネジを外します。
ボディ内側、カウンター下と、
クラッチレバー下のネジを外します。
本体ギアボックス側にドライバーを通す穴が開いているので、そこにドライバーを通して外します。
これでカバーが外せました。
次にウォームシャフトを固定しているEリングを外します。
更にフロントカバー、レベルワインド受けなどを外します。
これでようやくウォームシャフトを外すことができました。
あとは白いブッシュを外してベアリングに置き換えるのみです。
ブッシュはウォームシャフトギアを固定しているピンを外し、ギア側から抜きます。
元通りに組み直せばリール本体側のベアリング追加作業は終了です。
ハンドルノブ内
最後にハンドルノブのベアリング。
リール付属のレンチを使ってノブキャップを外します。
固定しているネジを外し、中を見てみるとグリスがべったり…。
まぁ船釣りならこれでいいかもしれません。
片側2個ずつ、計4個の白いカラーをベアリングに交換します。
必要に応じてワッシャーを入れた方がいい場合もあります。(シム調整)
ベアリングに替えることでクルクル回るようになりました。
完成
見た目は何も変わっていませんが、内蔵BBが3BBから一気に10BBへとなりました。
掛かった費用は、BB1つ300円として約2,000円。
せっかくなのでフルベアリング化してみましたが、
手間や実用性を考えると、メカニカルノブ内のスプール軸受けのみで十分かと思います。
ここをベアリングに交換してやるだけでスプールの回りが全然違います。