渓流ベイトフィネスロッド、ダイワ 「シルバークリーク 55L-B」のインプレッション。
自分のものではなく、借り物で一度使っただけの評価です。
■ ダイワ シルバークリーク 55L-B
機能はもちろん外観にもこだわったネイティブトラウトのスタンダードモデル
機能と外観を高いレベルで兼備したネイティブトラウトのスタンダードモデル。高密度HVFカーボンとチタンフレームKガイドを採用したブランクスは、軽さとパワーを両立させながら、レングスにあわせ最適な調子に仕立てられている。また、ネジレを抑えるX45構造により、ネイティブのフィールドが要求するどのようなアングルからでも、アングラーのイメージ通りのキャストを可能にし、かつ意のままにルアーを操ることができる。
テクノロジーに支えられた機能は、クラスを超えたこだわりを持つ外観を身に纏う。精緻な加工が施されたシャンペンゴールドカラーのアルミ削り出しリング、丁寧に仕上げられたメイプルウッド製リールシート、持つ者の満足感を高めてくれる緑基調のデザインは日本の山紫水明をイメージしたもの。魚と共に写し込まれる一枚にも、静かに華を添えてくれる。
▼渓流ベイトモデル 「55L-B」
■55L-B【渓流ベイトフィネスバーサタイル】
ベイトフィネススタイルならではの、手返し・アキュラシー・サイレントプレゼンテーションを満喫するための一本。汎用性の高い5.5ftのレングスはファストテーパーに設定され、僅かなモーションからのピンポイントキャストを可能にし、シンキングミノーのアクションもつけやすい。
<スペック>
●標準全長:1.65m
●継数:2本(印籠継ぎ)
●仕舞:85cm
●標準自重:91g
●先径/元径:1.1mm/7.9mm
●ルアー重量:2-9g
●適合ライン:2-6lb
●カーボン含有率:99%
●価格:33,000円
各部位の特徴(グリップ・ガイド)
まずはグリップからみていきます。
コルクのショートグリップ。(ストレート)
リールシートは、ダイワのオリジナルリールシート。
ダイワのオリジナルシートは自社のロープロファイルリールに合うように、ブランクにより近くなるよう薄くなっています。
オリジナルシートは数種類あり、こちらはブランク周辺が肉抜きされたバスロッド風なリールシートなので、正直トラウトロッドには合っていませんね。
無難にウッドシートを採用してくれるのがベターですが、オリジナルシートを作れるダイワ・シマノはどうしても自社のものを採用したいようです。
ちなみに、よくダイワのオリジナルシートにシマノのリールは装着できないと言われますが、少なくとも「16 アルデバランBFS」の装着は確認できました。
もちろん、実際に装着できないリールもあると思われます。
横にせり出たシートの出っ張りがリールに干渉してしまうようです。
リアグリップは操作性重視のショートグリップ。
長さは約11センチ。
エンドキャップはシルバークリークシリーズ共通でDマークのロゴが入っています。
次にガイド。
PEライン対応のSiCリング・チタンフレームKガイド。
トップガイドは仕様変更があり、写真のものは古いタイプでFトップですが、現行品はLGトップとなっているようです。
バットガイドは、手前2つがダブルフットのKWガイド。
リングサイズは、トップ-ティップ:5 ~ バット:12となっており、所謂マイクロガイドの類ではありません。
リング径は小さ過ぎずちょうど良いサイズですが、ダブルフットのバットガイドがゴツい印象です。
(同サイズの従来のLNガイドに比べて、KWガイドはフレームが大きい)
自重:約88g(実測値)
このロッドに近いスペックの他メーカーロッドの比較すると、約10グラム近く重いです。
先重り感はありませんが、グリップがややずっしりと重く感じられます。
スカスカで軽そうなリールシートに反して、リアグリップのコルクが重いのでしょう。
(バランスを取っている?)
インプレッション
使用回数は一度のみ。(3ヒット1キャッチでした)
まず「L-ライトパワー」ということだけあって強いというか硬いです。
バーサタイルロッドとのことですが、ほぼヘビーシンキングミノー専用といってもいいくらいの調子。
テーパーはファスト~レギュラー。
昨今の渓流ベイトロッド全般、キャスト性重視でティップのしなやかなものが多いですが、こちらはルアーの操作性重視?
お世辞にもしなやかとはいえず、軽量ルアーのキャスト・操作は不向きです。
ダイワ オリジナルリールシートと、ダイワ 「アルファスAIR」の組み合わせ。
ダイワ×ダイワの組み合わせなので相性はもちろん良いものの、渓流ルアー用途にはどうもしっくりきませんでした。
理想はグリップを持ち替えないツーフィンガーがベストなのですが、このシートは薄いのでキャスト後はしっかりとパーミングしないとロッドが安定しません。
とはいえ、ベイトロッドとベイトリールの組み合わせは個人差が強く出るのでほんの参考までに。
総評として、ナイロンラインでヘビシンをバシバシ操作するロッドといった感じです。
とりあえず普段ULクラスのロッドばかり使っている自分には合いませんでした。
最大で尺(30センチ)ほどの渓魚相手にはオーバーパワー感が否めません。
4,50センチほどのニジマスやブラウントラウトを視野に入れて十分なレベルです。
キャスト性重視で同じパワークラスでもスピニングロッドより柔らかいものが多い渓流ベイトロッド。
このロッドはそういった中では貴重な存在かもしれません。