ダイワ SLP WORKS ✕ インクスレーベルのコラボリール『IR CT SV TW 8.5L PE SPECIAL』を購入してみました。
本来の用途ではないですが、渓流で使ってみたのでその使用感と合わせてファースト・インプレッションとしてまとめておきます。
ダイワ SLP WORKS ✕ インクスレーベル 『IR CT SV TW 8.5L PE SPECIAL』
ダイワ SLP WORKS と INX.label(インクスレーベル)のコラボで共同開発されたライトソルト用ベイトフィネスリール。
「IR CT SV TW 8.5L PE SPECIAL」と非常に長いネームです。(IRが何の略か不明)
「CT SV」はダイワ独自のスプール・ブレーキシステム、「TW」はTウィングシステム、「PEスペシャル」はPE専用設計を意味します。
早速開封。
<付属品>
取扱説明書のみ。
PE専用リールということで取説にはPEラインの巻き方、取り扱いなどの注意点が書かれています。
「IR CT」の特徴とスペック
名前が長いので以下「IR CT」と略。
「IR CT」の特徴とスペックをみていきます。
【コンセプト】 ベイトフィネスとは違うライトソルト専用ベイトキャスティングリール
For Right Gamers
軽量リグを不安なく思いっきりキャストしたい
このマシンはライトゲーマーなら誰もが持っていた
そんな潜在欲求に応えるために、
DAIWA TECHNOLOGY × SLP WORKS × INX.label の3 社によるコラボレーションで開発された。
IRCTは「ライトソルトやミドルゲームに最適化させたベイトキャスティングの実現」を目的に3社共同で開発された。PE0.8号を100m巻けるラインキャパシティを持つ30mm径のライトソルト専用設計スプールを搭載し、またインクスラボチームの考案による専用ブレーキシステムを採用したマシンとなっている。バスフィッシングから派生したいわゆる”ベイトフィネス”とは概念が違い、ライトソルトゲームにおいてはオープンエリアで遠投(フルキャスト)することがほとんどである。これを実現する上で、アングラーにとって最大の障壁となるのがバックラッシュに対する不安であり、いわく「スピニングのように、もっと気を使わずにフルキャストができたら……」ということがライトソルトゲーマーのもっとも大きな潜在欲求でもあった。
この宿命ともいえる課題の解決に挑んだのがIRCTであり、このマシンへ搭載されたライトソルト専用スプールと専用ブレーキシステムが最大の特徴となっている。
【スペック】 ダイワ「アルファス TW」がベースのライトソルト用モデル
「IR CT」はダイワの「アルファス」シリーズがベースとなっています。
▼アルファスシリーズ
・「アルファス AIR TW」ベイトフィネスモデル
・「アルファス SV TW」バーサタイルモデル
・「月下美人 AIR TW PEスペシャル」SWベイトフィネスモデル(PE専用)
・「シルバークリーク AIR TW ストリームカスタム」渓流ベイトフィネスモデル
※「アルファスCT SV」はTWS非搭載の旧モデルなので除外
アルファスAIR TWがΦ28mm、アルファスSV TWがΦ32mmスプールを搭載し、「IR CT」はΦ30mmスプール搭載でちょうど中間的位置。
主要テクノロジー・スペックは以下の通り。
<テクノロジー>
▼HYPER DRIVE DESIGN
・ハイパードライブデジギア
・ハイパーダブルサポート
・ハイパーアームドハウジング
・ハイパータフクラッチ
・TWS(T-ウィングシステム)
・UTD
・ドラグ引き出しクリック(ドラグクリッカー)
・ゼロシャフト
・ゼロアジャスター
・G1ジュラルミン製 IR専用CT SVスプール
・専用ブレーキシステム
<スペック>
自重:170g
ギア比:8.5:1
巻取り長さ:80cm
スプール径:30mm
標準巻糸量:PE 0.8号 50m-100m
ハンドル長さ:85mm
ベアリング:12/1
定価:53,000円(税抜)
ベース機との主な違いはスプールとブレーキシステム。
また、SLPワークスの「RCSB 85mm カーボンクランクハンドル」を採用しています。
ゼロアジャスターにインクスのロゴが印字されているのが良いですね。
ちなみに実測自重はカタログスペックの170gを下回っていました。
ちなみにスペック的には同じソルト用の月下美人に近いです。
あちらはΦ28mmAIRスプールでIR CTよりどちらかといえば”軽いルアー向き”
あえて30mmのCT SVスプールを採用しているのがIR CTの特徴でしょう。
PEに適したハイスピードレベルワインド
上:アルファスAIR、下:IR CT
PE専用設計ということでレベルワインダーの移動が早い「ハイスピードレベルワインド」を採用しています。
ノーマルより早く動くことでラインが綾巻きになり、PEラインの食い込みといったトラブルを防止します。
Φ30mm G1ジュラルミン製 IR専用CT SVスプール
一番の特徴であるG1ジュラルミン製 IR専用CT SVスプール。
ベースモデルのΦ32mmでもΦ28mmでもない、あえての Φ30mm というところがIR CTが目指すキャスタビリティを物語っているのではないでしょうか。
可変インダクトローターにマイクロベアリングを採用。
<スプール重量>
自重:9.09g(BB込)
材質、スプール径から妥当な重量。
昨今のベイトフィネスリールのスプール重量からするとやや重めなくらいです。
【渓流での実釣インプレ】 振り抜いてもバックラしないフルキャスト専用ブレーキ
本来の用途ではないですが渓流で早速使ってきました。
【使用環境】 PE 0.6号-50m 渓流域でショートキャストメイン
ロッド:ダイワ シルバークリーク グラスプログレッシブ 51LB-G
ライン:YGKよつあみ オードラゴン 0.6号-50m + フロロリーダー 1.5号
ルアー:ダイワ チヌークS 4.5g
標準のラインキャパは0.8号を50m(ハーフライン)、MAX100m。
用途が用途なのでワンランク細い0.6号に、空気抵抗が少なく飛ばしやすいスプーンの4.5gをメインで使用。
渓流域なのでフルキャストする機会は少なく、近・中距離に正確にキャストしていくことが多いです。
【キャスタビリティ】 フルキャストしないとブレーキが強い…?
まずはブレーキダイヤル6から軽ーくキャスト(サイドキャスト)
ブレーキ強…
ブレーキに引っ張られて思うように飛びません💦
ダイヤルを落としてブレーキを弱めますがそれでも強め。
軽いルアーをフルキャストするためのリールだと商品説明にあったので試しにオーバーヘッドで振り抜いてみると、スパーンとキレイに飛んでいきました。
ブレーキが強く効いている感じも飛距離が出ていない感じもしません。
試しにダイヤル1まで落としてみましたが、バックラすることなく気持ちよく投げることができました。
注)一応ベイト初心者ではないので無意識にサミングはしています。
【まとめ】 振り抜くことで本領を発揮するフルキャスト専用リール
いろいろな投げ方をしてみてようやくリールのブレーキ特性が掴めてきた感じ。
基本的に振り抜かないと本来の性能を発揮できません。
そのため、ふわーっとした投げ方やピッチングなどは正直やりにくく、どうしてもスプールのレスポンスとブレーキの強さを感じます。
3グラム以下の軽いルアーも投げてみましたが、基本的には同じ使用感・キャスタビリティでした。
商品説明通り、ベイト初心者が思いっきり振り抜いてもバックラせず飛んでくれるリールです。
渓流ベイトではスプールの自重が極端に軽い中華スプールでスプールレスポンスに頼り切ったキャストをしていたため、このIR CTは新鮮に感じられました。
次回は本来の用途である3~15グラムのルアーを投げるミドゲーに使ってみたいと思います。