シーバス用ベイトキャスティングリール、ダイワ 「19 モアザンPE 1000SHL-TW」のファースト・インプレッション。

スティーズA譲りのフルメタルボディに、φ34mm G1ジュラルミン製マグフォースZ PEロングディスタンスチューンスプールを搭載。

正に「これ以上無い(no more than)」使い勝手を実現したリールとなっています。

ダイワ 19 モアザンPE 1000SHL-TWの特徴とスペック

シーバス用ベイトリールにおいて「これ以上無い(no more than)」使い勝手を実現。
コンパクト、タフ、キャストの伸び、おかっぱりからボートまで幅広く対応。

シーバス専用ベイトリールとして高い評価を受けるmorethan PE。ボディだけでなく、両サイドもアルミ化したことで、非常に高い剛性を獲得。力強く安定した巻き上げにより、流れの変化も明確に手元に伝えるのはもちろん、引き重りするルアーも軽快にリトリーブできるうえ、大物をグイグイ引き寄せる。パーミングしやすいコンパクトボディと、力強い巻上げをサポートする100mmのロングハンドルが、剛性をさらに実感させる。ブレーキにおいてもPEでバックラッシュさせない守りの設定から、極限まで飛ばす、後半も伸びる攻めの設定に変更。鉄板系バイブレーションの遠投から、ミノーなどのピンスポットキャストまで、そのポテンシャルに隙はない。

<スペック>

品名 巻取り長さ ギア比 自重 最大ドラグ力 標準巻糸量 ハンドル長 ベアリング 本体価格
1000SH-TW 75cm 7.1 195g 6kg PE 1.5号200m 100mm 12/1 56,800円
1000XH-TW 91cm 8.6 205g 6kg PE 1.5号200m 100mm 12/1 56,800円

DAIWA : モアザン PE TW – Web site

<付属品>

・リールバッグ
・取扱説明書

モアザンのロゴが縫い付けられたクロロプレン製の立派なリールバッグが付属。

スティーズAはなかったようで、これは有り難い。

【デザイン】 モアザンのブラック×ゴールド

ボディカラーは、ツヤありブラック一色。

ギアボックス側エンジンプレートのブラック×ゴールドのダブルアルマイトが際立っています。

サムレストのブランキング部には、morethanと印字されたカーボン柄のシール。

ブラック×ゴールドのモアザンらしいカラーリング。

モアザンの名を冠したリールを買っておいてなんですが、個人的にはベースとなったスティーズAの方がいろいろなロッドに合わせやすくて好みです。

【フルメタルボディ】 超高剛性高精度 スーパーメタルハウジング

モアザンPEのベースリールは、「スティーズA TW」。

スティーズAは、1000番サイズに超高剛性高精度 スーパーメタルハウジングボディを採用したタフさを重視したロープロ型ベイトリール。

モアザンPEは、そのスティーズA譲りのフルメタルボディ

メインフレームはもちろんのこと、両サイドプレートもアルミ製となっています。

ブレーキダイヤルはパーミング時に誤動作しにくいタイプ。

サイドプレートの着脱は上部のレバーを操作することがロックが解除されます。

これまではロックを解除した後サイドプレートをスライドさせて引き抜きましたが、こちらはスライドさせずそのまま引き抜きます。
(つい癖でスライドさせようとしてしまうんですよね)



クラッチも金属のような質感の良いものを採用。(ジュラルミン?塗装?)

裏から。

製造国は、MADE IN JAPAN 日本製

軽量かつ強度に優れたG1ジュラルミン製ドライブギアを搭載

メインギアには、強度と軽量化を両立するG1ジュラルミンドライブギアを搭載。

モアザンPEはギア比違いで重量が10グラム異なります。

SH:スーパーハイギアはG1ジュラルミン製、より負荷の掛かるXH:エクストラハイギアは耐久性を考慮してブラスなのでしょうか。(未確認)

マグシールドボールベアリングを搭載

ソルト用ベイトリールにおいて最も塩ガミしやすい部分であるピニオンギア部のBBに、マグシールドボールベアリングを搭載しています。

あまり評判のよろしくないマグシールドBB。

高価な代物なのでここがノーマルならもう少し値下げされるのかな…?

ゼロ設定を維持するゼロアジャスターを搭載

メカニカルブレーキのスプールがガタつかない “ゼロ設定” を維持するゼロアジャスターを搭載。

回しにくく、誤動作しにくくなっており、マグダイヤルの調整のみでブレーキ設定を行えます。

ちなみに初期出荷時に最適な状態に設定されているはずですが、この個体は緩々でした。^^;
(Amazonなので完全な新品ではない可能性も…)

ATDにドラグ引き出しクリックを搭載

ドラグにはスムーズに作動し、滑らかな効き続ける「ATD-オートマチックドラグ」を採用。

更に動作時に音の出るドラグ引き出しクリック(ドラグクリッカー)も搭載し、ドラグを積極的に活用できるリールとなっています。

スタードラグはアルミ製?でクリック音あり。

100mmアルミクランクハンドル+I型ハイグリップラージノブ

ハンドルは、100mmのアルミクランクハンドルにI型ハイグリップラージノブを採用。

巻き物が中心ということを考えると、100mmは長く90mmにしてほしかったところ。

100mmは確かに巻き上げが楽ですが、手首を回す範囲が広くなるため、ブレのない安定したリトリーブには不向きです。

ライン放出性能の高いTWS-Tウィングシステムを搭載

お馴染みの「TWS-Tウィングシステム」。

ライン放出性能を高め、キャスタビリティ&トラブルレスを向上させる良機構です。

ハイスピードレベルワインドではない

モアザンPEはハイスピードレベルワインドだと思っていたのですが、そうではなかったようです。
(製品ページにも記載されていません)

比較画像がこちら。

上から
・ジリオンSV TW
・モアザンPE TW
・HRF PEスペシャル(ハイスピードレベルワインド)

ウォームシャフトのピッチがジリオンSVとほとんど変わりません。(同じ?)

PE対応=ハイスピードレベルワインドのイメージがあったのですが、モアザンPEは至ってノーマル。

ただし、これまでジリオンSVにPEラインを巻いて使っていて、気になるようなラインの食い込みは経験したことはありませんので問題ないかと思います。

200グラムを切る軽量&コンパクトリール

最後に重量。

自重:192.6g

カタログスペック値(195g)より僅かに軽量でした。

前モデル「14 モアザンPE SV」は220グラムあったので25グラムも軽くなっています。

フルメタルでありながら軽量&コンパクトボディは、どんなロッドに合わせても良いですね。

フルメタル=高剛性の代名詞である丸形リールが手に合わない方にぴったりです。

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スプール・ブレーキの仕様をチェック

キャスト性能に大きく関わるスプールとブレーキシステムをチェック。

φ34mm G1ジュラルミン製スプール

モアザンPEは、スタンダードなスプール径であるφ34mmのG1ジュラルミン製スプールを搭載。

シーバスで使う7~28グラム程度のルアーに幅広く対応しやすいスプール径だと思います。

マグフォースZ PEロングディスタンスチューン

ブレーキシステムは、「マグフォースZ PEロングディスタンスチューン」を採用。

トラブルレスを追求したSVスプール+エアブレーキではありません。

インダクトローターがやや肉厚気味、スプリングは硬め・強めの遠投性を意識したセッティングになっているようです。

ジリオンSVでは、スプール側のベアリングがマイクロBBでしたが、モアザンPEはSVモデルではないため、通常サイズのベアリングを使用しています。

気になるスプール重量は・・・

自重:14.1g(BB込み)

気になるスプール重量はベアリング込で14グラム。

ベアリングが1グラム前後なのでスプール単体で約13グラム程度でしょう。

特別軽くもなければ重くもない絶妙なウェイトですね。

RCSB1000番系スプール互換

モアザンPEは、φ34mmの1000番系スプール(RCSB 1000)と互換性があり、さまざまなスプールに交換することが可能です。

「T3」、「ジリオンSV TW」、「スティーズSV TW」といったφ34mm 1000番台リールのスプールを流用可能。

リール本体にPE専用要素はないようなので、スティーズAと同じような仕様のベースリールとしても良さそうです。

ちなみに前モデル「14モアザンPE SV」では、同じφ34mmでありながらベースリールとなっているジリオンTW(φ36mm)の都合から特殊な仕様でスプールの互換性がありませんでした。

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ファースト・インプレッション

それでは、実釣もとい試し投げしてみたファースト・インプレッション。

【ラインキャパ】 PEレジンシェラー 1.5号-150mでちょうどいい巻き量

ラインは、ヤマトヨテグスの「PEレジンシェラー」 1.5号-150mを巻いてみました。

モアザンPEのラインキャパは、PE1.5号-200mなのですが、上記ラインを巻いたところスプール9割程度のちょうどいい具合に。

PEレジンシェラーは4本編みでコーティングのキツイラインなので標準より太かったのか、とても200mは巻けそうにありません。

優れたキャスタビリティ&滑らかな巻き心地

いざキャストしてみると、これの前に使っていた「20 HRF PEスペシャル」との違いに驚きました。

似たような特性のリールだけに、キャスト性能が少し優れている程度かと思いきや、少しどころか全然違います。

スプールの立ち上がりが軽く滑らかで静かにルアーが飛んでいく感じ。

8~14グラムのミノーをキャストしてみたところ、ダイヤル6で着水時のサミングのみで快適にキャスト可、ダイヤル4で途中要サミングで飛距離アップが望めそうです。(まだまだ落とせそうな感じでした)

巻き心地も滑らかで上記「HRF PEスペシャル」はもちろんのこと、「ジリオンSV TW」とも明確な差を感じました。

ハイエンドならではの高精度 これ以上ないPE用ベイトリール

説明にある『シーバス用ベイトリールにおいて「これ以上無い(no more than)」使い勝手を実現。』

まだ実釣できておらず一匹も魚を掛けたわけではありませんが、まさにこの通りな使用感でした。

ハイエンドクラスならではの高精度、フルメタルボディの高剛性を感じる非常に優れたリールです。

これは本当に買って良かったと思えるリールとなりそうです。