16年ぶりのモデルチェンジということで生まれ変わったNEWアルファス。

映えある第一弾は、ベイトフィネス向けのAIRモデル「20 アルファス AIR TW」。

その上位モデルに勝るとも劣らないスペックを解説します。

ダイワ 20 アルファス AIR TW 8.6Lのスペックと特徴

強靭アルミボディのベイトフィネス機
淡水のみならず、海水使用も対応したベイトフィネス新スタンダート機

ALPHASがTWSシステムを搭載し、遂に生まれ変わる。小口径φ28mmG1ジュラルミン製AIRスプールを搭載し、新次元のフィネス性能を実現。バスはもちろん山岳渓流でのトラウトのみならず、ソルトでのベイトフィネスゲームを可能にしたソルト対応仕様。ボディをフルアルミハウジングで構成し、様々なライトゲームフィッシングを想定し、開発された。

<スペック>

品名 巻取り長さ ギア比 自重 最大ドラグ力 標準巻糸量 ハンドル長 ベアリング 本体価格
8.6R 75cm 8.6 160g 3.5kg 6lb-45m 8lb-45m※ 80mm 6/1 42,800円
8.6L 75cm 8.6 160g 3.5kg 6lb-45m 8lb-45m※ 80mm 6/1 42,800円

※この表の表示巻糸量は上限値です。
いずれのラインも45m以上巻かずに、ご使用されることを推奨します。

出典:DAIWA : アルファス AIR TW – Web site

<付属品>

付属品は取扱説明書のみ。

いつもの取説の他に、AIRモデル用の取説が追加されています。

スプールへのラインの結び方、ブレーキの設定方法、調整時の注意点などなど。

ハンドル巻き数の目安は地味に便利ですね。

16年ぶりのモデルチェンジ 生まれ変わったNEWアルファス

ルアーキャスティング用途から船釣り用の小型両軸リールまで幅広く使われた『アルファス』。

今回16年ぶりのフルモデルチェンジということで完全新規で生まれ変わりました。

ボディカラーは、ガンメタ。

AIRモデルの特徴として、スプール、ハンドルリテーナーのレッドがアクセントとなっています。

サムレストの形状・ブランキングにどことなくアルファスっぽさを感じられますね。

前モデルと比較。

旧ボディと比べると、やや尖ったデザインになりました。

横幅、高さが若干小さく・低くなり、よりコンパクトになっています。

ブレーキダイヤル側が薄くなり、ギア側がボリュームアップしているのが見て取れます。

ついにアルファスにもTWS(T-ウィングシステム)を搭載

モデルチェンジの目玉の一つが「TWS(T-ウィングシステム)」の搭載。

ラインの放出性能を高めるダイワの優秀な機構で、レベルワインド位置によるラインの放出抵抗を抑え、スプールとの距離が確保されるのもポイントです。

ちょっと気になったのがレベルワインドのキャップ。

今までに見たことのない形状です。

Oリングが嵌め込まれており、この上からキャップが被されそうなものですが、それがありません。

【ソルト対応】 完全新規のフルメタルボディ

完全新規のフルメタルハウジングボディ

前モデルではメインフレームのみでしたが、この新型ではメインフレームはもちろんのこと、ギア側・ブレーキダイヤル側の両サイドプレートもアルミ製となっています。



シンプルなパーミングカップ。

Dロゴが小さいのが良いですね。

ブレーキダイヤルが下側になり、前モデルでしばしばあったパーミング時にダイヤルが動いてしまう誤動作が起きにくくなっています。



続いてギアボックス側。

エンジンプレート部がシンプル過ぎて寂しいところです。

ハンドルは80mmのアルミ製クランクハンドルを採用。

ハンドルノブは近年主流のスタンダードなものですが、地味にノブキャップのカラーが定番のシルバーメッキではなくブラックとなっています。



最後に裏側から。

生産国は、MADE IN THAILAND タイ製。

ギアボックス下部によくみられる水抜き穴がなく、代わりに後ろ側とギアボックスの裏側にそれらしきスリットがみられます。

その他、NEWアルファスには表側にビスが見られません。

見えにくい裏側に配置され、ただのネジではなく六角ボルト?になっています。

見た目は良いですが、分解はやりにくい構造となりました。

G1ジュラルミン製ドライブギアを搭載

NEWアルファスのメインギアには、軽量かつ高剛性のG1ジュラルミン製ドライブギアを搭載。

先代アルファスAIRのドライブギア径:31.4mmに対して、新型AIRは37.3mmと18%アップ。

それでいて、重量は12.1gに対して、6.8gとおよそ2分の1にも迫る数字をマークしているとのこと。

フルメタルボディと併せて、軽さと高剛性・強度の追求に余念がありません。

ゼロ設定を維持・誤動作を防ぐゼロアジャスターを搭載

主流となりつつある、メカニカルブレーキのゼロ設定を維持する「ゼロアジャスター」を搭載。

ZAION製スタードラグに、ドラグは「UTD-アルティメットトーナメントドラグ」を採用。

スタードラグにはクリック音がありますが、ドラグ動作時に音は鳴りません。
(ドラグクリッカー非搭載)

フルメタルボディでありながら前モデルより軽い160グラムを実現

<総重量>

自重:158.9g

フルメタルボディに大型化されたドライブギアを搭載しながらも、前モデル(165グラム)から5グラムの軽量化が図れています。

マグネシウムボディなら更なる軽量化が見込まれますが、ソルトにも安心なフルアルミでこれは相当軽量な部類でしょう。

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スプール・ブレーキシステムの仕様をチェック

キャスト性能に大きく関わるスプールとブレーキシステムをチェック。

パーミングカップの取り外しは、ボディ下部のレバーをスライドさせロックを解除。

従来のようなコインを必要としません。

小口径 φ28mm G1ジュラルミン製AIRスプール

最小口径となる φ28mm G1ジュラルミン製AIRスプール

スプール面にブランキングが施され、センターにはV字の溝が掘られています。

基本的に最低限の少量しかラインを巻かないベイトフィネスリール。

結びコブが引っかかりにくいようになっています。

レスポンスに優れた最小口径のφ28mmスプール

最小口径となるφ28ミリの超小口径スプール。

CTSVの30φにも驚かされましたが、更に小さくなり本当に何だこれって大きさです。^^;

アルファス本来のφ33mmと比較すると、ご覧の通りのサイズ差。

これだけ小さいと、さぞ回転レスポンスに優れ、スプールの立ち上がりが早い&スムーズなことでしょう。

可変インダクトローター&マイクロベアリング

ブレーキシステムは、ストレスフリーな使い心地を実現した「エアブレーキシステム」。

インダクトローターは可変式で、ベアリングはマイクロベアリングとなっています。
(ブレーキダイヤル側ももちろんマイクロベアリング仕様)

スプール自重はスティーズAIRと同じ6.6g

<スプール重量>

自重:8.12g(BB込み)

メーカー公表のBBなしで重量は6.6グラム。

ブレーキの仕様は異なるものの、上位モデルである「スティーズ AIR」と同マテリアルかつ同重量となっています。

ちなみに前モデルがBB込みで9.6グラム、BBなしで7.1グラムでした。

小口径化された分軽くなったようです。

スプールを肉薄化すれば更なる軽量化が見込まれますが、強度の問題でリールメーカーとして出すにはこれが限界なのでしょう。

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ファースト・インプレッション

16年ぶりにモデルチェンジされ、フルアルミボディにG1ジュラルミン製スプール&ドライブギアを搭載した「アルファス AIR TW」。

ソルト対応かつ、TWSを搭載した手頃なベイトフィネスリール

・フルアルミボディ
・TWS
・G1ジュラルミン製AIRスプール(φ28mm)
・G1ジュラルミン製ドライブギア
・ゼロアジャスター
・ソルト対応

スペック・採用テクノロジーをみると、上位モデル「スティーズ AIR」に勝るとも劣らないスペックに開発者の力の入れようが伝わってきます。

マグネシウムボディの「スティーズ AIR」は淡水専用ですが、アルミボディのこちらはソルトにも対応。

「T3 AIR」、「SS AIR」、「アルファス AIR」、そして「スティーズ AIR」ときて、
ようやくTWSを搭載したベイトフィネスリールが比較的手頃な価格帯で手に入れられるようになりました。

軽量リールのキャストに特化したスプール周りの仕様はもちろんのこと、TWSの存在が個人的に大きいと思っています。

とりあえず、現状ダイワのベイトフィネスリールを検討中なら間違いなくこれがベストでしょう。

実釣済み 詳細なインプレは次回

今回は既に実戦導入済み。

魚も釣り、ある程度のルアーウェイトをキャストしてきました。

その使用感をレポートしたいところですが、Fインプレだけで長くなってしまったこともあり、次回に回すことにします。

次回、実釣インプレ。

ダイワ 20 アルファス AIR TW 8.6L 実釣インプレ

【余談】 ノーマルモデルのスプール径はいかに

モデルチェンジされ、先に登場したのがベイトフィネス向けのAIRモデル。

いずれ出ることが期待されるノーマルモデルの「アルファス TW」ですが、そのスプール径は果たして何ミリになるのでしょうか。

AIRモデルはこのように本体にリングが嵌め込まれ、小口径の28φスプールが収められています。

仮にこのリングがない状態での内径は、デジタルノギスで計測してみると、31.9mmでした。

ノギスの精度誤差もあるとして、約32ミリ。

前モデルのアルファスのスプール径は33ミリでしたが、次は30mm~32mmあたりが今のところ有力です。