ダイワ 「19 アルファス CT SV 70SHL」のファースト・インプレッション。
次世代スタンダードとなるCT(コンパクト&タフ)コンセプトリール。
ベイトフィネス用のAIRモデルと汎用のSVモデルとの間に位置するニッチなリールですが、社外品のスプールを組むことで最高性能のベイトフィネスリールに生まれ変わることも可能となっています。
ダイワ 19 アルファス CT SV 70SHL
CT(COMPACT&TOUGH)SVスプール初搭載の次世代スタンダード。
2004年に登場した初代から、実に15年に渡り高い信頼性を得てきたフルメタルのコンパクトボディ。時代を経るごとに、当時のDAIWA最先端のテクノロジーを惜しみなく投入して、フラッグシップに迫る優れた機能を発揮し続けてきたメイドインジャパン。
9代目となる伝統の名機は現代フィールドに速効するアルファスCT SVの名の下に誕生することとなった。
信頼のボディをベースに、積み込まれたのは小型高性能エンジン。搭載された30φCT SVスプールは、最高峰スティーズCT SVとエンジンは完全同スペック。素材には超軽量かつ高剛性を発揮するG1ジュラルミンが採用され、立ち上がりの良い優れた回転性能は堅守速攻。その差はスプールサイドに見えるモデル名のレーザー刻印のみだ。
例えるなら、ファクトリーチューンドマシン。一見しただけでは市販車。しかし、ひとたびアクセルを踏み込めば、瞬時に他を周回遅れに追い込むレーシングパッケージ。見えない部分、内にハイスペックエンジンを仕込んだ、いわば羊の皮を被った狼とも言えるのではないだろうか。
ギア比は6.3の70H 、7.2の70SH。それぞれ59センチ、67センチの巻き上げ長。巻きに、撃ちにと多彩なアプローチで次世代バーサタイルの特長が際立っていく。ブラックを基調にオレンジの差し色は、DAIWAベイトリールで代々続く小型ルアー対応機の証。既存モデルで歴戦を戦ったアングラーが、CT SVに持ち替えたとしてもそこに違和感はなく、アドバンテージしか存在していない。
DAIWA : アルファス CT SV – Web site
<付属品>
・リール本体
・取扱説明書
トリセツのみというシンプルさ。
パーツリスト・展開図は数年前から付属せず、ネットで確認する仕様となっています。
(その割に新製品は更新が遅いという…)
アルファスCT SVの外観や特徴など
ベースリールは、アルミ製コンパクトボディで長年使われ続けているアルファス。
手の小さな自分には一番しっくりきて好きなボディ。
細かな違いもありますが、使用しているパーツからアルファスSVが一番違いです。
カラーは艶ありのブラックをベースにオレンジのアクセント。
本体カラーはアルファスSVのようなメタリックブラックではなく、完全な黒一色。
ギヤ比によってメカニカルブレーキノブとハンドルロックプレートのカラーが異なり、Hがブラック、SHがオレンジとなっています。
(スプールと本体の隙間を埋めるパーツはギヤ比に関係なくオレンジ)
個人的にここまでオレンジを取り入れるならブレーキダイヤルスクリューもオレンジにして欲しかったところ。
市販のドレスアップパーツでオレンジものに交換することができるのですが、ここって交換作業が面倒なんですよね…。
製造国は、MADE IN JAPAN 日本製。
個人的にそこまで気にしていない生産国ですが、国産がいいのは言うまでもありません。
ちなみにアルファスSVも日本製となっています。
ハンドルは標準的な80mmのクランクハンドル。
スタードラグがアルファスSVとは異なり、ZAION製のロングアームタイプを採用しています。
ドラグはUTD-アルティメットトーナメントドラグ。
実際の使用感としては誤差のようなものですが、アルファスSVより最大ドラグ力が500g強い謎。
<リール重量>
自重:173g
カタログスペックでは170グラム。
まぁアルファスベースはこんなものです。
【CTコンセプト】 小口径 30φ CT SVスプール
NEWコンセプト、CT(COMPACT&TOUGH)の要となる、30φ CT SVスプール。
現行のベイトキャスティングリールで最小口径となるφ30mmという非常にコンパクトなスプールとなっています。
<11/26 訂正>
AIRモデルとして、φ28mmという更なる小径スプールが発表されたため訂正しました。
スプール材質は、超々ジュラルミンではなく、上位モデルと同じG1ジュラルミン製。
同じCTシリーズ(スティーズCT SV、ミリオネアCT SV)で同じ仕様なようです。
参考までにアルファスSVの33φスプールと比較。
▼「アルファスSV」のφ33mmスプールとの比較
アルファスCT SV・・スプール径:φ30mm 幅:22mm
アルファスSV・・・スプール径:φ33mm 幅:25mm
スプール径だけでなく、幅も狭いナロースプールとなっています。
インダクトローターは、キャスト時の入力レベルによってブレーキ力を変化する可変式。
また、あくまでベイトフィネスモデルではないためか、スプールシャフトに装着されているBBは至ってノーマル。
CTではないSVスプールは、ハウジングにBBが収められたマイクロベアリング仕様となっています。
仕様からいってCTも同じマイクロベアリング仕様の方が良いのではと思うのですが。
<スプール重量>
自重:9.43g(BB込)
気になるスプール重量は9.4グラムと、まぁ重くはないですが特別軽くもないという…。
想定されている用途からこの重量になったはずですが、小口径&G1ジュラルミン製の割にはあまり軽くないなという印象です。
(どうしてもフィネス用途前提で考えてしまう)
ちなみにベースリール(33φ)との隙間を埋めるスペーサーはこんな感じ。
スペーサーはがっちり装着されていてもちろん取れませんし、取れたとしてもボディ側のBBを受ける出っ張り?のサイズが変わっているため互換性はありません。
実釣インプレッション(リール本体のみ)
エリアトラウトで一日がっつり使ってみました。
といってもスプールを社外品に交換して使ったため、肝心のCT SVスプールは試せていません。^^;(笑)
キャストフィールなどはバス系の方々が参考になるため、そちらをご参照ください。
このリールはあくまで社外品スプールを入れるベースリールとして購入したため、はっきり言って標準のスプールに用はないんですよね…。
ベイトフィネスのAIRモデルと、スタンダードなSVモデルの間というあまりにもニッチ過ぎる立ち位置のため、バサーではない自分には使い道を見い出せません。
ソルト?系ならチヌ・キビレあたりが有力そうではあります。
とりあえずエリアトラウトに使ってみて言えることは、
小径30φのベースリールとしては優秀。
社外品のカスタムスプールがほとんどないダイワリールで久しぶりにシマノ×アベイルに対抗できるリールになりました。
合わせるロッドに困るオレンジの差し色もプレッソ系に合うのでお気に入り。
このリールに搭載したカスタムスプールのインプレはこちら。
BFS本舗 ダイワ CTシリーズ用 30φ 超軽量シャロースプール インプレ