シマノのスコーピオンシリーズに対大物・太糸の使用を想定した「MD-モンスタードライブ」モデルが登場します。

高剛性のアルミ製HAGANEボディに、φ43mmの大径ナロースプールを搭載。

ナイロン20ポンドが160メートル巻け、空気抵抗の大きなルアーを気持ち良くフルキャスト可能な「21 スコーピオンMD」。

本気のウルトラストロング シマノ 21 スコーピオンMD

力と緻密さを兼ね備えた本気のウルトラストロング。

モンスターとの力勝負を見据えたナイロン20lbを160mストックするストロングベイトリールの登場です。スプールを薄肉化&ナロー化したうえで、SVSブレーキのピンを従来の6本から8本へ増やすことで、遠投性能と対バックラッシュ性能をともに向上。ビッグベイトをはじめとする空気抵抗の大きいルアーを使用していても、安心して振り切れます。43mmの大径スプールと7.9のエキストラハイギアにより着水直後からクイックなルアー操作が可能。ハンドルは45mmの標準仕様と、51mmのロング仕様をご用意しました。

引用元:スコーピオンMD[SCORPION MD]|シマノ -SHIMANO-

ラインナップ・スペック、価格、発売日

ラインナップは、「300XG RIGHT」、「301XG LEFT」、「300XGLH RIGHT」、「301XGLH LEFT」の4種。

品番 ギア比 最大巻上長 最大ドラグ力 自重 スプール寸法 糸巻量(ナイロン) 糸巻量(PE) ハンドル長 ベアリング数 本体価格
300XG RIGHT 7.9 107cm 8.0kg 320g φ43/22mm 20lb-160m 4号-180m 45mm 7/1 36,000円
301XG LEFT 7.9 107cm 8.0kg 320g φ43/22mm 20lb-160m 4号-180m 45mm 7/1 36,000円
300XGLH RIGHT 7.9 107cm 8.0kg 315g φ43/22mm 20lb-160m 4号-180m 51mm 7/1 36,000円
301XGLH LEFT 7.9 107cm 8.0kg 315g φ43/22mm 20lb-160m 4号-180m 51mm 7/1 36,000円

LH=ロングハンドル

ボディ・スプールは、ラインキャパ:20lb-160m、25lb-135mの300番。

ギア比は、XG-エクストラハイギアのみとなります。

発売は、右ハンドルは2021年5月、左ハンドルは6月発売予定




「21 スコーピオンMD」の特徴

「21 スコーピオンMD」の特徴とスペック、採用テクノロジーなどをチェック。

ベースは「17 グラップラー」、海外モデル「クラド 300 K」


(17 グラップラー)

「21 スコーピオンMD」のベースは、国内モデルだとジギング用リールの「17 グラップラー」、海外モデルだと「クラド300K」がベースとなっています。(他に「ベイゲーム300など」)

グラップラーは本来ジギングを想定したリールでしたが遠心ブレーキシステム「SVS」を備え、ハンドルを替えてキャスティング用途に使うマニアックな使い方がされ、一部で話題になっていたリールです。

【ボディ&ギア】 高剛性HAGANEボディにHAGANEギア搭載

ボディは高剛性の「HAGANEボディ」。

アルミ製メインフレームにギアボックス側サイドカバーもアルミ製?

パーミングカップ側は樹脂のようです。

ギアはもちろん超高強度真鍮製の「HAGANEギア」を搭載。

滑らかな巻き心地を実現する「マイクロモジュールギア」仕様です。

その他、定番の「X-SHIP」も搭載。

エキサイティングドラグサウンドは非搭載

「17 グラップラー」に搭載されていた「エキサイティングドラグサウンド」は残念ながらオミットされています。

ドラグクリッカーはその構造から最大ドラグ力がやや弱くなってしまうためでしょうか。

グラップラーの最大ドラグ力は7kgでしたが、スコーピオンMDは1kgアップの8kgとなっています。

【エクストラハイギア】 最大巻き上げ長107cmを実現

ギア比7.9のXG-エクストラハイギア仕様。

最長巻き上げ長1メートル超えの107cmを実現しています。

【ハンドル】 45mmの標準仕様と51mmのロング仕様

ハンドルはノーマルが45mmのダブルハンドル(90mm)。

LHモデルはロング仕様の51mmダブルハンドル(102mm)を採用しています。
(EVAノブ採用)

なぜかロングハンドルモデルの方がリール重量が軽い謎。

【スプール】 φ43mmの大径スプール

スプールは、アルミ合金製 φ43mmの大径スプールを搭載しています。

グラップラーからスプールの幅が25mmから22mmにナロー化

ラインの目減りが激しい太糸とは相性が悪いように思いますが、キャスタビリティ重視ということでしょうか。

<追記>
スプール本体の幅が狭くなっているわけでなく、実際に糸が巻かれる部分が狭くなっているようにみえます。

スプール寸法の幅は実寸ではなく、ラインが巻かれる範囲の有効寸?

実寸でなければグラップラーと互換性がある可能性があります。

【ブレーキシステム】 シンプルな遠心ブレーキ「SVS」

ブレーキシステムは、シンプルな遠心ブレーキの「SVS」を採用。

外部ダイヤルからでもブレーキ調整可能な現行の「SVSインフィニティ」ではありません。

ブレーキの調整はサイドカバーを開いた内部調整のみとなりますが、ブレーキブロックが従来の6個から8個に増え調整幅が広がっています。




「21 スコーピオンMD」を比較

「21 スコーピオンMD」を他リールと比較してみました。

ベースとなる「17 グラップラー」との違い、ライバルリールとなるダイワ「21 タトゥーラ TW 300/400」をスペックを比較。

「17 グラップラー」との違い

「グラップラー」と「スコーピオンMD」違いは、

ドラグクリッカーの搭載有無

ギア比
グラップラーはハイギア(6.2)、スコーピオンMDはエクストラハイギア(7.9)のみ

ハンドル仕様
グラップラーはシングルハンドル、スコーピオンMDはダブルハンドル

ベアリング数
グラップラー:5/1、スコーピオンMD:7/1

スプール&ブレーキ
どちらもSVSでキャスティング対応ですが、よりキャストに適したのがスコーピオンMD

<訂正>
スプールの互換性はありそう(未確認)なので、グラップラーを所有している方はスコーピオンMDのスプールのみを取り寄せて装着するのも悪くない選択です。
あまりにも不確かなので互換性については訂正させて頂きます。
両端1mmずるせり出しているだけに見えるので、スプール寸法の幅が実寸ではなく、有効寸であれば互換性がある可能性も…
その場合、スコーピオンMD側のレベルワインドも要移植か…?

ダイワ 「21 タトゥーラTW 300/400」と比較

ライバルとなる、ダイワ「タトゥーラTW 300/400」とスペックを比較、まとめてみました。

比較 スコーピオンMD(300) タトゥーラTW 300/400
ボディ材質 アルミ アルミ
ギア材質 高強度真鍮 高強度真鍮
自重 320/315g 300:325g

400:335g

最大ドラグ力 8kg 13kg

300XHのみ11kg

ギア比 XG(7.9) 300:6.3、XH(8.1)

400:6.3、H(7.1)

ラインキャパ 20lb-160m

25lb-135m

300:20lb-185m

400:25lb-180m

スプール径 φ43mm φ43mm
スプール材質 アルミ合金 超々ジュラルミン
ブレーキシステム SVS マグフォース(固定マグ)
ドラグクリッカー
海水対応
ベアリング数 7/1 7/1
本体価格 36,000円 300:37,000円

400:38,500円

ボディは、どちらアルミ製のメインフレーム&ギアボックス側サイドプレート。

搭載するギアは高強度真鍮製。

ピニオンギアをBBで2点支持する、シマノ:X-SHIP、ダイワ:ダブルサポート採用。

自重、ベアリング数、価格と、ほぼ同スペックとなります。
(スプール材質の違いから少しタトゥーラの方が軽そうです)

そのため、主な違いは、

ブレーキシステム(遠心 or マグ)
どちらもメーカー内で最もベーシックなシステムを採用しています。

最大ドラグ力
カタログスペックではダイワの方が3-5kg強くなっています。
が、実際のところはあまり当てにならないこともある数値なのであまり気にしないくて良いかと。

400番サイズの有無(ダイワのみ)

太糸使用ということでダイワのTWSに分がありそうですが、シマノのレベルワインドも太糸に対応したものを搭載。

300番に限っては本当に優劣つけ難く、シマノかダイワ、お好みで、としか言いようがありません。




ニッチでマニアックなストロングベイト

今年になってシマノ・ダイワ両社から登場した太糸対応のストロングベイトリール。

急に出てきた感がありますが、何かの流行りでしょうか…?

これまでのベイトキャスティングリールのラインキャパは多くて20lb-100mだったため、今までありそうでなかったニッチなサイズではあります。

やけに海水対応を推しており、オフショアキャスティング、ショアジギングを想定しているのもマニアックで良いですね。