シマノ伝統の丸型リール「カルカッタ コンクエスト」がモデルチェンジ。

今回モデルチェンジするのは、100番と200番。

スプールの小口径化などにより前モデルから小型・ロープロ化し、100番では旧カルコンの50番と同サイズ感となっています。

更にX-SHIPの上位互換技術となる「インフィニティドライブ」に「ハンドルガタ減少」構造を搭載。

見た目はほとんど変わらず、ボディの小型化に巻き性能も向上しています。

巻きに拘る丸型リール シマノ 21 カルカッタ コンクエスト 100/200

パワーで圧倒せよ。巻きにこだわる円形リールの旗手。

金属ボディがもたらす、剛性感溢れる巻きごこち。新生カルカッタコンクエストは、ソルト用ベイトリールで評価の高いインフィニティドライブをバスリールとして初めて搭載。回転抵抗が大幅に軽減され、巻き上げの感度、パワー、フィーリングともに大きく向上しました。ボディをロープロ化することによりパーミング性がアップ。低慣性の、マグナムライトスプールⅢを新たに採用し、ストラクチャーの奥へ低い弾道でルアーを送り込むことが可能です。

キャプチャ・引用元:カルカッタコンクエスト[CALCUTTA CONQUEST]|シマノ -SHIMANO-

ラインナップ・スペック、価格、発売日

ラインナップは、100番/200番ボディに2種のギア比(ノーマルギア、ハイギア)、左右ハンドルで計8機種。

品番 ギア比 最大巻上長 最大ドラグ力 自重 スプール寸法 ナイロン糸巻量 ハンドル長 ベアリング数 本体価格
100 RIGHT/101 LEFT 5.6 58cm 4.5kg 220g φ33/19mm 12lb-100m 42mm 13/1 54,600円
100HG RIGHT/101HG LEFT 7.4 77cm 4.0kg 220g φ33/19mm 12lb-100m 42mm 13/1 54,600円
200 RIGHT/201 LEFT 4.8 57cm 6.0kg 235g φ38/21mm 20lb-100m 42mm 13/1 56,700円
200HG RIGHT/201HG LEFT 6.5 78cm 6.0kg 240g φ38/21mm 20lb-100m 42mm 13/1 56,700円

発売は右ハンドルの100/100HGは2021年3月、200/200HGは4月、
左ハンドルの101/101HGは5月、201/201HGは6月発売予定

右と左でけっこうな差があります。

毎度のことですが、シマノはこの辺りをもっと改善できないのでしょうかね。(せめて1ヶ月差)

【100番と200番の違い】 サイズは違えど巻き取り長は同じ

100番と200番の違いは、

ボディサイズ(自重/大きさ)
最大ドラグ力
ラインキャパ(100番:12lb-100m、200番:20lb-100m)
スプールサイズ

カルカッタコンクエストの特徴として、カルコンは巻きに拘ったリールのため、100番と200番、それぞれノーマル・ハイギアで最大巻上長がほとんど変わらないように設計されています。

100番のノーマルギア(5.6)と200番のノーマルギア(4.8)で58/57cm

100番のハイギア(7.4)と200番のハイギア(6.5)で77/78cm
(どちらも1cm差がありますが、これくらいは誤差みたいなものでしょう)

同じギア設定なら、100番と200番で巻き速度が変わりません。

また、無印(ノーマルギア)とHG(ハイギア)となっていますが、当然100番と200番でギア比は異なり、200番の方がギア比が低く、ノーマルが実質ローギア(パワーギア)、HGがノーマルギア相当のギア比となります。

引き抵抗の強いルアーを楽に巻きたい、巻き上げパワーが欲しいなら200番が有利です。

その他、スプールの関係(100:φ33mm/200:φ38mm)でキャスタビリティも変わるため、100番は比較的軽めなルアーもキャストしやすいことが予想されますが、200番は厳しくある程度重めのルアー向けとなります。




「21 カルカッタコンクエスト」の特徴

「21 カルカッタコンクエスト」の特徴とスペック、採用テクノロジーなどをチェック。

基本的なデザインは前モデルとほとんど変わらず、ぱっと見た限りでは違いが分からないほど。
(サイドプレートのホールなどが微妙に変わっています)

目新しさはありませんが、ひと目でカルコンと分かるデザインです。

【Sコンパクトボディ】 前モデルから更に小型化

アルミ削り出しの風合いが良い丸形HAGANEボディ

新型カルコンはスプールの小口径化もあって前モデルから更にロープロ・小型化されています。

後ほど紹介する黒田プロの記事・動画によると、「01 カルカッタコンクエスト 50/51」とほとんど同じサイズ感とのこと。

自分も含め、手の小さな人には敬遠されがちな丸形リール。

リール本体のスペックアップだけでなく、コンパクトになって持ちやすくなるのは重要です。

X-SHIPの上位互換「インフィニティドライブ」搭載

より力強く、軽い巻き上げを実現するためにシマノが開発した新機構。ピニオンギアを支える二つのグリスベアリングのうち、回転抵抗の大きいスプール側のベアリング。これで支持せず、ピニオンギアの内側からスプールの軸で支持する構造に一新。ギア強度を落とすことなく、ギア部の回転抵抗を大幅に低減しました。

大型SWスピニングに搭載されるX-SHIPの上位互換「インフィニティドライブ」をバス用ベイトリールとして初採用。

回転抵抗が減ることによって従来より軽く楽にハンドルを回すことが可能となります。

パワーのある大型魚とのファイトだけでなく、ディープクランクなど引き抵抗の大きなルアーをひたすら巻き続ける際に効果を感じることでしょう。

【HAGANEギア】 マイクロモジュールギア

ギアは超高強度真鍮製のHAGANEギアを搭載。

もちろんマイクロモジュールギア仕様です。

【新機構】 ハンドルガタ減少

「21 アンタレスDC」にも新採用されたハンドルの僅かなガタをなくす新機構(特許らしいのになぜか名称がない)「ハンドルガタ減少」を搭載。

マイクロモジュールギアと併せ、ガタツキのない滑らかな巻き心地を実現します。

【スプール】 軽量&低慣性 「MGLⅢ」 ナロースプール

スプールには、超々ジュラルミン製の「マグナムライトスプールⅢ」/「S3Dスプール」を採用。

スプール径は100番がφ33mm、200番がφ38mm、それぞれ幅19/21mmのナロースプール仕様です。

従来を上回る低慣性化により、遠投性能はもちろん、スプールの立ち上がりが良くなりキャストフィールが向上しています。

その他、高速回転時の振動を減少させる「サイレントチューン」も採用。

【ブレーキ】 定番の「SVSインフィニティ」

ブレーキシステムはおなじみの遠心ブレーキ「SVSインフィニティ」を搭載。

内部ブレーキ(シュー:4個)に外部ダイヤルによりブレーキを調整します。




【参考動画・記事】 黒田プロによるインプレ・比較

シマノ新製品でお馴染みとなった黒田健史プロによる「NEWカルカッタコンクエスト」の紹介記事・動画が上がっています。

前モデル「14 カルカッタコンクエスト」に、「01 カルカッタコンクエスト 50/51」とのボディサイズ比較など。

画像引用元:2021カルカッタコンクエスト CALCUTTA CONQUEST | 黒田健史の「いろはにほへと」

YouTubeの動画はこちら。

「21 カルカッタ コンクエスト」を比較

「21 カルカッタコンクエスト」を前モデルと比較。

「14-15 カルカッタコンクエスト 100/200」とのスペックの違いをまとめてみました。

スペック比較 14 カルカッタ コンクエスト 21 カルカッタ コンクエスト
ボディ材質 アルミ アルミ
自重 100:215g/100HG:220g

200:240g/200HG:265g

100:220g

200:235g/200HG:240g

最大巻上長 100:59cm/100HG:77cm

200:60cm/200HG:78cm

100:58cm/100HG:77cm

200:57cm/200HG:78cm

ハンドル長 100:38mm/100HG:42mm

200:42mm

42mm
最大ドラグ力 100:4.0kg

200:6.0kg

100:4.5kg/100HG:4.0kg

200:6.0kg

ドラグ材質 100:カーボンワッシャ

200:カーボンクロスワッシャ

カーボンクロスワッシャ
ギア材質 超高強度真鍮 超高強度真鍮
マイクロモジュールギア
X-SHIP
インフィニティドライブ
ラインキャパ 100:12lb-100m

200:20lb-100m

100:12lb-100m

200:20lb-100m

MGLスプール マグナムライト MGLⅢ
スプール寸法(径/幅) 100:φ36mm/21mm

200:φ40mm/22mm

100:φ33mm/19mm

200:φ38mm/21mm

スプール材質 超々ジュラルミン 超々ジュラルミン
サイレントチューン
ブレーキシステム SVSインフィニティ SVSインフィニティ
ハンドルガタ減少
ドラグサウンド 200HGのみ
ベアリング数 12/1 13/1
本体価格 100:54,600円

200:56,700円

100:54,600円

200:56,700円

<共通技術>
・HAGANEボディ
・HAGANEギア
・Sコンパクトボディ
・S3Dスプール
・スーパーフリースプール
・海水OK

ややこしいカルコンの年式違いによるスペック差異

カルカッタコンクエストシリーズは一度に全番手サイズ・ギア比が発売されておらず、年をずらして追加されています。

2014年:100/101/200/201
2015年:100HG/101HG/200HG/201HG
2015年:300/301/400/401
2018年:300/301/400/401

そのため、同じカルコンシリーズでも年式(発売時期)によってスペック・採用技術が一部異なります。

今回モデルチェンジしたのは、100番と200番。(ノーマルとハイギア同時発売)

300/400番は18年モデルが続投となります。

ちなみにDCモデルは2019年に200番発売、20年に100番が追加。

翌々年、翌年にベース機がモデルチェンジってのは何だかなぁ…。

前モデル「14 カルカッタコンクエスト」からの進化点

前モデル「14 カルカッタコンクエスト」からの進化点をまとめると、

ボディが小型化・ロープロ化
重量はほとんど変わらず(200番は5-15g減)
X-SHIP → インフィニティドライブへ進化
MGL → MGL3へ進化
スプールの小口径化(100:36→33mm/200:40→38mm)
スプールのナロー化(100:21→19mm/200:22→21mm)
サイレントチューン
エキサイティングドラグサウンド
ハンドルガタ減少(BB数+1)

これでお値段は据え置きです。




100ベースのBFS、DCモデルに期待

自身初使用となった丸形リール「17 カルカッタコンクエストBFS HG」。
(「14 カルカッタコンクエスト 100」ベース)

手の小さな自分でも「これくらいなら許容範囲内かな」というくらいには持てる大きさでした。

これが更に小さくなるとは・・・

14年モデルよりしっかりとパーミングできそうです。

実際に使うまでは実用性が分からなかった丸形リールですが、一度巻物に使っただけでその魅力が分かりました。

今回のモデルチェンジで小型化だけでなく、巻き性能もアップ。

ぜひ使ってみたいところです。

これのBFSモデル、DCブレーキ搭載モデル希望ですけど、数年先なんだろうな。汗