シマノ 「20 ヴァンフォード」にリールカスタムの定番、ベアリングを追加してみました。
ヴァンフォードに簡単にベアリングを追加できるのは「スプールシャフト」のみ。
スプール受けに1BB追加することで標準の7(9)BBから8(10)BB仕様にすることができます。
()内はダブルハンドルモデルの「C3000SDH」
必要なベアリングのサイズにツール、追加方法を紹介します。
20 ヴァンフォードへのベアリング追加箇所
まず、「20 ヴァンフォード」に “簡単に” 追加できるのは、「スプールシャフト」のみとなります。
スプール内には追加不可
スプール内には「19 ストラディック」、前モデル「16 ストラディックCI4+」同様にベアリングを追加できません。
カラーなどがなくスプール一体となっている構造のため、ベアリングは入りません。
疑似リジッドサポートドラグ化するには「19 ヴァンキッシュ」など標準でベアリングが内蔵されたスプールに交換する必要があります。
ハンドルノブ内は標準で2BB
「20 ヴァンフォード」は標準でハンドルノブ内に2つのベアリングが入っています。
ちなみに「19 ストラディック」、「16 ストラディックCI4+」は標準で片側1BBのため、もう1BB追加することができました。
言うまでもなく、標準で同性能のベアリングが入っていることに越したことはありません。
他に追加箇所があるものの・・・
「20 ヴァンフォード」は以下の3箇所にベアリング追加できますが、簡単にできるスプールシャフトと違って難度が高め。
下手にイジらない方が懸命で、基本的にリールの分解・整備に慣れた方、タックルヲタ向けです。
・ボディ内に2BB
→ 要調整、下手をするとかえって巻き心地を悪化させる可能性あり
・ラインローラーを2BB仕様に
→ 実用性では標準で1BBで十分、2BB仕様にするには他機種の部品取り寄せが必要
・ローターナット内にベアリングを追加可能(未確認)
→ こちらは現段階で追加できるか不明、試してみるつもりですが場合によっては部品取り寄せが必要…?
スプール受け部にベアリングを追加する方法
それでは、スプールシャフト(受け)にベアリングを交換する方法、必要になるベアリングのサイズとツールを紹介します。
必要なベアリング&ツール
必要なベアリング、ツールは以下の2つ。
<ベアリング>
・DDL-1170ZZ
外径11mm x 内径7mm x 幅3mm
NMB(ミネベア)のステンレス製ベアリングなら300円しない程度です。
<ツール>
・六角棒レンチ 0.89mm
ベアリングへの注油はグリス推奨
ベアリングへの注油は、部位的にオイルよりはグリスを推奨します。
高速回転する部位ではないため、回転性能より持ちを重視。
「DDL-1170ZZ」のようなシールドベアリングへのグリス注油は、スプレーグリスのノズルをシールドの隙間に刺して吹けばある程度は入ります。
もちろん、しっかりと充填するに越したことはないのでグリスを充填できるツールがあると便利です。
1.スプールシャフトを外す
スプールシャフトを外すには、メインシャフトに固定しているイモネジを抜く必要があります。
そのままではワッシャーが干渉してしまい抜けないので、ワッシャーを1,2枚ずらすか、すべて外してしまいましょう。
六角棒レンチでイモネジを外します。
外したスプールシャフト一式がこちら。
(外したイモネジを写し忘れました、六角棒レンチに刺したままにしておけば再装着も簡単です)
一番右のメタルワッシャーは外す必要ありません。
ベアリングを追加するのは、左の部品一式。
そのままでは白い樹脂カラーが外れないので反対側にあるストッパーを外します。
ストッパー類は外す際に飛ばしてしまいやすい部品なので紛失しないように注意。
2.樹脂カラーをベアリングに交換
白い樹脂製カラーをベアリング(DDL-1170ZZ)に交換します。
スプールシャフトにベアリングを装着し、ストッパーを嵌めます。
ちなみにストッパーを外す際に力が掛かって曲げてしまい、曲げ直す必要がありました。
もしストッパーを嵌めてもガバガバなようでしたら十中八九拡がっています。
1BB追加で7(9)BBから8(10)BB仕様へ
後は元に組み直して追加完了。
スプールシャフト(メインシャフトベアリングガイド)一式とラチェットには嵌め込む際に向きがあるので注意。
ラチェットの溝にストッパー(ラチェットバネ)の突起が入るように組み込みます。
スプール受けに1BB追加することで標準の7(9)BBから8(10)BB仕様になりました。
()内はダブルハンドルモデルの「C3000SDH」
これで多少はドラグ性能アップに繋がるはずです。