前モデルと比べて回転の渋い「19 ストラディック」と「20 ヴァンフォード」のラインローラー。
前回はネジの締め具合でしか調整できませんでしたが、ようやく回転を改善する方法が見つかりましたので紹介します。
回転の渋いラインローラーを回りやすくする方法
前モデル「15 ストラディック」、「16 ストラディックCI4+」で採用された一体型ラインローラーから、元の分離できる方式に変わった「19 ストラディック」と「20 ヴァンフォード」のラインローラー。
メンテナンス性が向上し、改良されたのかと思いきや、今度はラインローラーが回りにくく、回転が渋いものとなってしまいました。
構造が複雑化して部品が干渉してしまうのか、ネジの締め具合で回りにくくなってしまう現行型のラインローラー。
今回、読者の方から回転不良を改善する方法を教えてもらいましたので紹介させていただきます。
T様、情報提供ありがとうございました。
【必要なもの】 内径4mmの薄いシム 2枚
必要なものは、740系ベアリングに対応する内径4mmの薄いシム(ワッシャー)2枚。
シムの厚みは極端に薄すぎず厚すぎずの0.1mm程度が良いでしょう。
ハンドルノブに用いられるサイズのシムです。
今回はタミヤから販売されている「HOP-UP OPTIONS OP-586 φ4mmシムセット」の0.1mmを2枚使用しました。
【改善方法】 シムの追加箇所と作業手順
まずはラインローラー一式を分解します。
(写真では2BB化しており、右のBBは標準では樹脂製のカラーとなっています)
シムを追加するのは、ベアリングの両端。
まずはBBが収まる「ラインローラーブッシュ」内にシムを入れます。
このままBBを挿入し、「ラインローラー」に嵌め込みます。
次は反対側。
こちらは単純にシムを挟むのみ。
ヴァンフォードの場合、「アームカム」の内側にシムがピッタリと収まります。
【完成】 ラインローラーがスムーズに回転
これでネジをしっかりと締め込んでもラインローラーがスルスルとスムーズに回るようになりました。
シムはベアリングの両端に挟む必要があり、どちらか一方、片側のみでは効果がありません。
あとはベアリングへの注油具合で回転性能が変わるため、ライトラインを用いる小番手には中・高粘度オイル、標準使用では低粘度グリスがオススメです。
今回紹介したラインローラーの改良は、入手性・汎用性の高いシムのみで簡単にできるため、回転が悪く感じているユーザーの方はぜひチャレンジしてみてください。