前回の記事に関連して、シマノ製スピニングリールの年式による番手・サイズの違いについて。
ややこしいリールの番手問題。
今回はシマノの”3000番”に焦点を当てて年式による扱いの違いをみていきます。
番手・サイズから読み取れるスプールの互換性
ダイワ・シマノのスピニングリールは、番手・サイズからリール(主にボディ)の大きさが区分され、そこからスプールの互換性などをある程度読み取れるようになっています。
<スプールの互換性>
▼ダイワ
・1000、2000(2500番ボディ)
・2500、2500R(3000番ボディ)
・3000
▼シマノ
・1000、C2000
・2000、C2500
・2500、C3000、3000
・3000、4000
小・中型スピニングリールは概ね上記のサイズに分かれており、同じグループ内にスプールの互換性があります。
(リールの年式、グレードにより異なるものもあります)
今回の本題が2つのグループに属しているシマノの3000番。
“3000”というやや特殊な番手。
これがリールの年式、モデル内によって位置づけが変わっています。
フラッグシップモデル 「14 ステラ」 3000番の扱い
まずはシマノが誇るフラッグシップモデル 「ステラ」シリーズ。
フラッグシップモデルだけあって最新技術が惜しみなく導入され、モデルチェンジの際は文字通り「フルモデルチェンジ」となって一新されます。
そのため、何かしらのサイズ変更、新規格などは「ステラ」を起点とすることが多くなります。
最新モデルである「14 ステラ」の3000番クラスは、「3000HGM」と「3000HG」の2種。(コンパクトボディは除く)
ステラ[STELLA]|スピニングリール|リール|製品情報|シマノ -SHIMANO-
こちらが厄介で同じ3000番でも両者にスプールの互換性がなく、属しているグループが異なります。
「3000HGM」は2500-C3000グループ、「3000HG」は3000-4000グループ。
スペック表をみてみると、そもそもスプール径から違います。
「3000HGM」は46.5ミリ、「3000HG」は49ミリ。
型番に”M”がついているかどうかの違いのこの差。
“M”はミディアムディープスプールの略で所謂”浅溝”、特に特殊なスプール径を指しているわけではありません。
実際に手に取って現物を確認できる場合はボディの大きさで気づくと思いますが、現物が見られないネットでは間違って買ってもおかしくありません。
なぜこうなってしまったのかは不明ですが、非常に分かりにくいことになっていることは確かです。
14年モデルより前は3000-4000番、15年モデル以降は2500-3000番
では、「14 ステラ」の前後モデルではどうなっているのか。
「14 ステラ」より前のリールは、3000-4000番が共通ボディでそれぞれスプールに互換性がありました。
3000番と4000番の違いは主にスプールに巻ける糸巻き量の違いのみ。
「14 ステラ」より後のモデル※はというと、3000番はボディこそ4000番と共通なものの、スプールは2500-C3000系と同径となっています。
※「15 ツインパワー」、「15 ストラディック」、「16 ヴァンキッシュ」、「16 ストラディックCI4+」など
スプールの互換性は、2500-C3000-3000グループということになります。
まとめ 3000番仕様変更の起点は14 ステラの3000HGM
というわけで3000番の仕様変更の起点は、「14 ステラ」の”3000HGM”が起点となっています。
・「14 ステラ」”3000HG”と、これより前のモデル・・・3000-4000番共通ボディ・スプール
・「14 ステラ」”3000HGM”以降のモデル・・・4000番ボディに2500番スプール
「17 サステイン」3000XGはミディアムディープスプールではありませんが、4000番ボディに2500番スプールという仕様になっています。
「14 ステラ」より後のモデルは、3000番=2500番スプール+4000番ボディとみて問題なさそうです。
ややこしいシマノの番手表記。
かえってシマノ歴の長いユーザーほど混乱しそうですね。
リール選択の際は、スペック表と、以下リンクのスプール互換表をよくチェックしてからの購入をオススメします。