カルディアと同じくフリームスもモデルチェンジ。

新素材「ZAION V」をボディ&ローターに採用した、ダイワ 「21 フリームス」。

一見すると前モデルと変わらないように見えますが、地味に軽量化&剛性アップが図られています。

新素材 ZAION V製ボディ&ローターを採用 ダイワ 21 フリームス

ZAION Vの採用により、高い剛性、更なる軽量化を実現

新たに開発されたカーボン含有樹脂ZAION Vをボディ素材に採用する事により、高い剛性と更なる軽量化を実現。
また、ZAION Vの採用で大幅に軽量化されたエアローターにより、回転レスポンスが更に向上。
基本性能の進化は幅広いルアーフィッシングに高いレベルで対応を可能にする。

キャプチャ・引用元:FRAMES(フリームス)|DAIWA

ラインナップ、スペック、価格、発売日

ラインナップは、LT1000~LT6000までの全16種。

品名 ギア比 巻取り長さ 自重 最大ドラグ力 標準巻糸量(ナイロン) 標準巻糸量(PE) ハンドル長 ノブ ベアリング 本体価格
FC LT1000S 5.2 64cm 180g 5kg 2.5lb-100m 0.3号-200m 40mm HG-Iライト 5/1 16,300円
FC LT2000S 5.2 68cm 185g 5kg 3lb-150m 0.4号-200m 40mm HG-Iライト 5/1 16,300円
FC LT2000S-XH 6.2 81cm 185g 5kg 3lb-150m 0.4号-200m 40mm HG-Iライト 5/1 16,300円
LT2500 5.3 75cm 200g 10kg 6lb-150m 0.8号-200m 50mm HG-T 5/1 17,300円
LT2500-XH 6.2 87cm 200g 10kg 6lb-150m 0.8号-200m 50mm HG-Iライト 5/1 17,300円
LT3000-C 5.3 80cm 210g 10kg 8lb-150m 1.0号-200m 50mm HG-Iライト 5/1 18,000円
LT3000-CXH 6.2 93cm 210g 10kg 8lb-150m 1.0号-200m 55mm HG-Iライト 5/1 18,000円
LT3000 5.2 77cm 225g 10kg 8lb-150m 1.0号-200m 55mm HG-Iライト 5/1 19,000円
LT3000-XH 6.2 93cm 225g 10kg 8lb-150m 1.0号-200m 60mm HG-Iライト 5/1 19,000円
LT4000-C 5.2 82cm 235g 12kg 12lb-150m 1.5号-200m 60mm パワーライトM 5/1 19,000円
LT4000-CXH 6.2 99cm 235g 12kg 12lb-150m 1.5号-200m 60mm パワーライトM 5/1 19,000円
LT5000-CXH 6.2 105cm 255g 12kg 20lb-150m 2.0号-300m 60mm パワーライトL 5/1 20,000円
LT6000D-H 5.7 101cm 325g 12kg 30lb-150m 3.0号-300m 65mm パワーライトL 5/1 20,500円

発売は、2021年4月発売予定

ラインナップの変更点として、前モデルにあったダブルハンドルモデルがなくなりました。

また、浅溝のシャロースプールはFC-フィネスカスタムモデル(LT1000S、LT2000S)のみとなり、その他は深溝のLT6000D以外標準スプールです。

そのため、あまり大きな影響はないと思いますが、LT2500番は最大ドラグ力の強い多板式ワッシャーのみとなります。



21 フリームスの特徴

「21 フリームス」の特徴をチェック。

新素材「ザイオンV」をボディ&ローターに採用しているのが一番の特徴です。

【デザイン】 前モデルと同カラーリング

まずはデザイン。

左が前モデル「18 フリームス」で右が「21 フリームス」。

「21 カルディア」ではカラーリングをガラリと変えてきましたが、「21 フリームス」は前モデルとそっくりです。

あまりイメージを変えたくなかったのでしょうか。

【ボディ】 新素材「ZAION V」製ボディ

21フリームスは、新素材「ZAION V(ザイオンV)」をボディ&ローターに用いています。

ザイオンVは、既存の樹脂素材「DS5」と「ZAION」の間に位置するマテリアル。

これをボディ材質に採用し、DS5製ボディからZAION V製ボディへアップグレードされました。

ボディ本体の形状はあまり変わっていないようで、リヤーキャップが違うものへ変わっています。

また、同番手の実物を比較してみないとはっきりとは分かりませんが、リールフットが太くなっているように見えます。

前モデルではリールフット(脚の部分)が細いためか撓みやすく、はっきり言って剛性不足でした。

今回のモデルチェンジで材質だけでなく形状も見直されていることに期待です。

【ローター】 ZAION V製エアローター

ボディだけでなく、ローターにもザイオンVを採用。

前モデルではDS4製だったローターからDS5を飛ばしてZAION V製エアローターに大幅アップグレード。

前モデルから25%の軽量化が図られ、回転レスポンスの向上が期待できます。

21カルディアと同型のローターだと思われますが、こちらはラインローラーにベアリングが入っていません。
(後からベアリングを追加できるはずです)

釣種に応じたハンドルノブ

大型番手では、釣種に応じたハンドルノブを設定

4000⇒パワーライトMタイプ
(シーバス、ライトショアジギング、SLJ等にオススメ)
5000、6000⇒パワーライトLタイプ
(ライトショアジギング、サーフキャスティング等にオススメ)

前モデルでは大型番手のハンドルノブは樹脂製の簡素なものでした。

21フリームスの大型番手は、EVA製のパワーライトノブを採用しています。

【LTコンセプト】 主要既存技術一式を採用

その他、一通りの主要技術を採用しています。

マグシールド(ボディ、ピニオンギア上部)
ATD(オートマチックドラグ)
タフデジギア(亜鉛ダイキャスト製)
LC-ABS(ロングキャストABS)
薄肉アルミ製スプール(タイプβ互換のまま?)
パーフェクトラインストッパー
ねじ込み式ハンドル




21 フリームスを比較

「21 フリームス」を前モデル「18 フリームス」と、そして同価格帯でライバルのシマノ「21 アルテグラ」と比較してみました。

前モデル「18 フリームス」と比較

まずは前モデル「18 フリームス」と比較。

材質比較 18 フリームス 21 フリームス
ボディ材質 DS5 ZAION-V
ローター材質 DS4 ZAION-V
ギア材質 亜鉛ダイキャスト 亜鉛ダイキャスト
自重(LT2500) 205g 200g
価格(LT2500) 17,300円 17,300円

上記の特徴でも説明しましたが、ボディは1ランク、ローターは2ランクアップ。

価格は据え置き(番手により数百円アップ)で、

ボディの高剛性化

5グラムの軽量化

回転レスポンスの向上

と、順当な進化を遂げました。

シマノ 「21 アルテグラ」と比較

次はライバルメーカー シマノの同価格帯、同じく2021年の新製品「21 アルテグラ」と比較してみました。

まずはリールの基本的なスペックから。

メーカー毎に異なる細かな技術は省略し、基本的なスペック、リール選びの際にチェックするであろう項目をまとめてみました。

スペック比較 21 フリームス 21 アルテグラ
ボディ材質 ZAION V CI4+
ローター材質 ZAION V 高強度樹脂
ギア タフデジギア HAGANEギア
ギア材質 亜鉛ダイキャスト 超々ジュラルミン
防水機構 マグシールド Xプロテクト
ワンピースベール
ねじ込み式ハンドル
逆転ストッパーレバー
ベアリング数 5/1 5/1
重量(LT3000-C/C3000)※ 210g 225g
価格(LT3000-C/C3000)※ 18,000円 17,300円

※汎用性が高くスタンダードなサイズである2500番は、ボディサイズが同じ2500番でスプール径の近い、ダイワはLT3000-Cを、シマノは2500/C3000を基準にしました。
(LT2500の場合、重量:200g、価格:17,300円)

基本的にどちらもカーボン樹脂素材をボディに用いた軽量リール。

ローターのみ、ダイワは重量・レスポンスの軽さ重視、シマノは剛性重視のコンセプトとなっています。

リール重量は番手ごとに異なり、各近似番手の重量をまとめたものがこちら。

ダイワ番手 21 フリームス 21 アルテグラ シマノ番手
LT1000 180g 180g 1000
LT2000 185g 185g C2000
LT2500 200g
LT3000-C 210g 225g 2500/C3000
LT3000 225g 3000
LT4000-C 235g 270g 4000
LT5000-C 255g 285g C5000
LT6000 325g

ライトゲーム全般に用いる1000-2000番は同重量

汎用性の高い2500-3000番クラスはフリームスの方が15-25グラム軽量

4000番以上はフリームスの方が30-35グラム軽量

重量だけみるとフリームスに分がありますが、耐久性に関しては超々ジュラルミン製ギアを搭載したアルテグラに分があります。

1000~3000番はお好みで、4000番以上は耐久性に優れたアルテグラが無難な選択です。




前モデルの欠点解消なるか 順当に進化したNEWフリームス

見た目がほとんど変わっておらず、あまり目新しさは感じませんが、地味に進化している「21 フリームス」。

ボディだけでなく、ローターにもザイオンVを採用しているのは良いですね。

前モデルはリール重量こそ軽くなりましたが、ローターは重いDS4製エアローターのため、決して巻き出しが軽いとは言えませんでした。

今回のモデルチェンジでDS4からDS5を飛び越してZAION Vを採用。

巻き始めの軽さ、回転レスポンスの向上に期待できます。

気になるのは前モデルの大きなウィークポイントであったリールフットの剛性不足。

新規となるDS5製ボディを採用した前モデルは、脚の細さ?DS5の柔らかさ?のせいなのか、高負荷の巻き取り時に脚が撓んでしまってスムーズな巻き上げができず、すぐにゴリゴリになってしまいました。

今回のモデルチェンジでボディ材質がアップグレードされ、重量よりも剛性不足が解消されていることに期待しています。