シマノからお手頃価格の高比重シンキングPEライン「ピットブル G5」が発売されます。

バスだけでなく、ソルトでも使える0.6号から2号までをラインナップ。

100m巻きに至っては実売千円を切る低価格で気軽に巻き替えられそうです。

高比重シンキングPEライン シマノ PITBULL G5

ライトリグや荒天時の切り札!高比重のシンキングPEライン

以下、画像引用元:PITBULL G5|ライン|シマノ -SHIMANO-

【製法】 5本構造の高比重シンキングPEライン

「ピットブル G5」は、高比重フッ素繊維を組み合わせた5本構造で高比重を実現しています。

一般的なラインの比重は、

ナイロン:1.14
フロロ:1.78
エステル:1.38
PE:0.97

ピットブルG5は、比重1.3前後とエステルに近い比重。

フロロほどではありませんが、十分にラインが水中で沈むシンキングラインとなっています。




高比重のメリット・デメリット

高比重シンキングPEラインには以下のメリット・デメリットがあります。

<メリット>

比重が重い、通常浮くPEラインが沈むため、

軽いルアーでも馴染みやすい

アタリが取りやすい

風に強い(風の影響を受けにくい)

糸ふけが出にくい

<デメリット>

混ぜもの、構造が特殊なため、

・通常のPEラインと比べて強度が少し弱い

・糸鳴りがしやすい

ラインナップ・スペック・価格

ラインナップは、0.6号、0.8号、1.0号、1.2号、1.5号、2.0号の6種。

号数 0.6号 0.8号 1.0号 1.2号 1.5号 2.0号
比重 1.30 1.33 1.34 1.30 1.35 1.28
強度 10.6lb/4.8kg 13.7lb/6.2kg 16.7lb/7.6kg 22.8lb/10.4kg 25.8lb/11.7kg 30.6lb/13.9kg

カラーは、ステルス性の高い「スティールグレー」、視認性の高い「ハイビズオレンジ」の2色。

100m巻と150m巻の2種に、価格はそれぞれ1,130円と1,700円になります。(全号数共通)

発売は、2021年3月発売予定。

【参考動画】 開発に携わった黒田プロによるレビュー

開発に携わった黒田プロによる開発秘話、使用感など参考になります。

■ シマノ2021年新製品​!ピットブルG5。シンキングPEの価格破壊

「セフィア G5」のカラーを変えただけのものと思っていましたが、1から作り直したそうです。

一番拘ったのは価格だそうで、安く購入できることで導入しやすく、巻き替えやすいようになっています。

また、号数による使用感が変わらないように比重を近づけつつ、価格と品質(強度)のバランスから0.5号以下は断念したそう。




「ピットブル G5」を他のシンキングPEと比較

「ピットブル G5」を他のシンキングPEラインと比較してみました。

比較対象は同じくシマノの「セフィア G5」、YGKよつあみの「エックスブレイド オードラゴンX4」。

シンキングPEは他にもありますが、この2種が製法が似ている有名どころです。

【比重】 オードラゴンが高比重

まずは「比重」を比較。

号数 0.4号 0.5号 0.6号 0.8号 1.0号 1.2号 1.5号 2.0号
ピットブル G5 1.30 1.33 1.34 1.30 1.35 1.28
セフィア G5 1.43 1.36g 1.32 1.25
オードラゴン 1.40

最も重いのが「セフィア G5」の0.5号 比重1.43となりますが、セフィアG5は号数によって比重にばらつきがあります。

「ピットブル G5」ではばらつきが抑えられ、概ね1.3前後で落ち着き、各号数で使用感が変わらなくなっています。

「オードラゴン」は全号数が比重1.4で統一されています。

<要点>
・単体では「セフィア G5」の0.5号が一番高比重
・「ピットブル G5」は比重1.3前後
・「オードラゴン」は比重1.4

【強度】 1号以下は互角、それ以上はピットブルG5が強力

次は強度を比較。

号数 0.4号 0.5号 0.6号 0.8号 1.0号 1.2号 1.5号 2.0号
ピットブル G5 10.6lb 13.7lb 16.7lb 22.8lb 25.8lb 30.6lb
セフィア G5 8.4lb 12.1lb 13.7lb 16.3lb
オードラゴン 7.5lb 11lb 13lb 16.5lb 18.5lb 22.5lb 28lb

1号以下は概ね互角、1.2号以上は「ピットブル G5」が表記上の最大強力が強いようです。

【価格】 ピットブル5が最安値

最後に価格を比較。

<ピットブル G5>
・100巻 1,130円
・150巻 1,700円

<セフィア G5>
・150巻 2,490円
・200巻 3,100円

<オードラゴン>
・150巻 オープン価格
・200巻 オープン価格

「オードラゴン」はオープン価格、号数によってばらつきがありますが、実売価格は150m巻きで2,000円前後となります。

実売価格(店頭での値引きされた価格)は、「ピットブル G5」が最安値となる見込みです。

【まとめ】 各ラインの特徴

各ラインのラインナップと特徴をまとめてみました。

「ピットブル G5」
ラインナップ:0.6号、0.8号、1.0号、1.2号、1.5号、2.0号
巻量:100m、150m
比重:1.3前後
カラー:スティールグレー、ハイビズオレンジ
価格:100mが千円未満、150mが1,500円前後(見込み)

「セフィア G5」
ラインナップ:0.5号、0.6号、0.8号、1.0号
巻量:150m、200m(1号はなし)
比重:1.25~1.43
カラー:5色×10m 1mピッチマーキング
価格:0.5号-150mがAmazonで1,800円ほど

「オードラゴン」
ラインナップ:0.4号、0.6号、0.8号、1.0号、1.2号、1.5号、2.0号
巻量:150m、200m
比重:1.4
カラー:150m ウグイスグリーン15cm毎ウメレッドマーク/200m 5色×10m
価格:150m 1,800~2,400円前後、200m 2,300~2,900円(Amazon調べ)

特徴をまとめるつもりでしたが、ちょっと難しい…。汗

「ピットブル G5」は、ルアー用PEラインでは意外とない100m巻があるのが地味にポイント。

カラーも視認性を取るか、ステルス性(魚からの見えにくさ)を取るかで選べるのも魅力です。

ピットブルG5にない細番手、0.5号はセフィアG5、0.4号はオードラゴンのみ。

「ピットブル G5」と「オードラゴン」で比重1.3と1.4の0.1差が実釣でどの程度差が出るのか気になるところですね。




お手頃価格で気軽に巻き替えられる高比重PEライン

数ある新製品の中で黒田プロが一押ししているのがこちらの「ピットブル G5」。

その性能はもちろんのこと、一番拘ったのが価格ということで100m巻で実売千円を切るのは本当に価格破壊ですね。

セフィアG5は入手性が悪く、オードラゴンはやや高いのでこれなら気軽に買うことができますし、躊躇なく巻き替えられそうです。

個人的には視認性の高いハイビズオレンジが渓流トラウトのメインラインに良いかなと思っており、導入予定です。