シマノのNEWベイトリールで気になっていたのが「22 SLX DC XT」。
SLXの名こそ冠しているものの、価格はスコーピオンDC寄り。
一体どんなリールなのか、そのスペックをチェックし、「SLX DC」、「スコーピオンDC」と比較してみました。
SLX DCのチューンモデル シマノ 22 SLX DC XT
目を見張る飛びと対バックラッシュ性能。I-DC5ユニットを搭載したテクニカルバーサタイルモデル。
軽量ルアーからビッグベイトまでカバーするテクニカルバーサタイルモデルです。洗練されたロープロボディに、カルカッタコンクエストDCで評価の高いI-DC5ユニットをインストール。遠投性能、対バックラッシュ性能に優れ、風などの気象条件に強いDCの特性に一層の磨きが掛かりました。スプールは超極薄のマグナムライトスプールⅢを採用。低慣性に由来するクイックな回転の立ち上がりは、とりわけ軽量ルアーにおいて威力を発揮し、狭いオーバーハングの下へも低い弾道で意のままにルアーを撃ち込むことが可能です。駆動中枢にはマイクロモジュールギアを配置。滑らかかつパワフルな巻き上げと3つのギア比バリエーションにより、マキモノから撃ちモノまであらゆるルアーにマッチします。
SLX DC XTのラインナップ・スペック、価格と発売日
「SLX DC XT」のラインナップは、3種のギア比(無印:ノーマルギア、H:ハイギア、XG:エクストラハイギア)に左右ハンドルの計6種。
ラインキャパ:12lb-100mの70番サイズとなります。
品番 | ギア比 | 最大巻上長 | 自重 | 最大ドラグ力 | スプール寸法 | 糸巻量 | ハンドル長 | ベアリング | 本体価格 |
70/71 | 6.2 | 64cm | 195g | 5.5kg | φ33/21mm | 12lb-100m | 42mm | 7/1 | 35,000円 |
70HG/71HG | 7.4 | 77cm | 195g | 5.5kg | φ33/21mm | 12lb-100m | 42mm | 7/1 | 35,000円 |
70XG/71XG | 8.1 | 84cm | 195g | 5.5kg | φ33/21mm | 12lb-100m | 42mm | 7/1 | 35,000円 |
価格は本体価格35,000円、実売価格は27,000円ほどとなります。
発売は右ハンドルモデルが5月、左ハンドルが6月予定。
SLX DC XTの特徴 I-DC5ユニットにMGL3スプールを搭載
「SLX DC XT」の特徴をチェック。
デジタルコントロールブレーキ「I-DC5」ユニットに「MGLスプール3」の搭載が目玉です。
【ボディ】 SLX DCがベースではない
ボディは「20 SLX DC」がベースではなく、「SLX BFS」+「スコーピオンDC」といった感じ。
アルミ製メインフレームのHAGANEボディにX-SHIPとマイクロモジュールギアを搭載しています。
【ブレーキ】 3モード×5段階調整可能なI-DC5
DCブレーキユニットは、「I-DC5」を搭載。
ナイロン、フロロ、PEのライン別3モードの内部ダイヤルに5段階の外部ダイヤルでブレーキを調整します。
「SLX DC」のI-DC4から進化しています。
【スプール】 軽量&低慣性のMGLスプールⅢ
スプールはφ33mm/幅21mmのMGLⅢスプールを搭載。
軽量&低慣性のマグナムライトスプールで立ち上がりが良く、気持ちよく伸びていく抜群のキャストフィールをもたらします。
「SLX DC」、「スコーピオンDC」と比較
「22 SLX DC」を「20 SLX DC」、「21 スコーピオン DC」と比較してみました。
DCブレーキ搭載モデルで一番安価な「SLX DC」と、同価格帯でスペックの近い「スコーピオンDC」。
「SLX DC XT」がどういった立ち位置のリールがみていきます。
<関連記事>
・手頃なDCブレーキ搭載リール シマノ 「20 SLX DC」 【I-DC4】
・低慣性MGLスプールでさらなる進化 シマノ 21 スコーピオンDC
各リールのスペックを比較した表がこちら。
比較 | 20 SLX DC | 22 SLX DC XT | 21 スコーピオン DC |
HAGANEボディ | ○ | ○ | ○ |
自重 | 210g | 195g | 215/225g |
MGLスプール | – | MGLⅢ | MGL |
スプール寸法 | φ34/22mm | φ33/21mm | φ34/25mm |
ラインキャパ | 12lb-100m | 12lb-100m | 16lb-100m |
DCブレーキ | I-DC4 | I-DC5 | I-DC5 |
X-SHIP | – | ○ | ○ |
MMギア | – | ○ | ○ |
ベアリング | 6/1 | 7/1 | 7/1 |
本体価格 | 27,500円 | 35,000円 | 37,500円 |
【20 SLX DC】 純粋な上位互換
基本的には「20 SLX DC」の性能を底上げさせた純粋な上位互換といった感じ。
ラインキャパは同じですが、スプールサイズがやや小さくなっているのがポイント。
同じSLXでも価格が大きく変わり、実売で7千円ほどアップ。
ただ、7千円でここまでスペックが上がるのなら「SLX DC XT」一択でしょう。
【21 スコーピオンDC】 サイズ番手、ラインキャパで棲み分け
基本スペックと価格が近い「スコーピオンDC」。
MGLスプールを搭載したスコーピオンDCと比較して、最新のMGL3を搭載した「SLX DC XT」。
リール本体の重量にスプールも軽くなっている「SLX DC XT」が高性能に思いますが、「21 スコーピオンDC」はラインキャパ:16lb-100mの150番サイズ。
「SLX DC XT」はラインキャパ:12lb-100mの70番サイズなのでここで棲み分けできています。
ライト寄りバーサタイルの「SLX DC XT」に、ヘビー寄りバーサタイルの「スコーピオンDC」といった感じです。
DCブレーキ搭載のライトバーサタイルリール
手頃な価格、プロ実演の遠投動画で注目を集めた「20 SLX DC」。
ただ、それ以外が物足りない性能だったためか、注目された割に売れ行きはそうでもなかったのではと思います。
(DC機の足掛かりにはなった?)
今回のXTで物足りなかった基本スペックが底上げされ、I-DC5にMGLスプール3まで搭載。
DC機としてはミドルレンジのライトバーサタイルリールとなっています。
単純に「SLX」=エントリーモデルという認識だったのですが、そういえば元々ライトバーサタイルのリールでしたね。
このままでもいいですが、個人的にはこれにドラグクリッカーを追加したシーバス用モデルも出て欲しいところ。
エクスセンスDCもバーサタイル一本ではなく、ヘビー寄りとライト寄りの2系統あると面白そうです。