シマノ製ベイトフィネスリールの最上位モデル「アルデバランBFS」が実に6年ぶりとなる待望のモデルチェンジを迎えました。
主要な最新技術を一通り採用し、小口径&ナロースプールを搭載した「22 アルデバラン BFS」。
前モデルより軽量キャストに向いたリールになっているようです。
6年ぶりのモデルチェンジ シマノ 22 アルデバラン BFS
軽量ルアーを水面に這うが如く。低弾道キャストで魅せる最先端のベイトフィネス。
ベイトフィネスを牽引するアルデバランBFSが、新設計のマグネットブレーキを搭載して劇的な進化を遂げました。新たに採用したFTBは、ブレーキユニットの可動ストロークを長く取ることで幅広いブレーキセッティングが可能になったことに加え、磁性リングの配置を見直し、最も弱いブレーキセッティング1におけるマグネットの影響を限りなくゼロに近づけることに成功。過剰なブレーキを抑制する新たなFTBと低慣性マグナムライトスプールⅢとの相乗効果で、アルデバランの武器である低弾道性はそのままに、着水直前まで失速しない後半の伸びを実現。1gクラスの超軽量ルアーも、水面ギリギリを這うような弾道でストラクチャーの奥の奥へと送り込むことができます。弾道で魅せる新たなアルデバランの誕生です。
「16 アルデバランBFS」から実に6年・・・
待望のモデルチェンジです。
ラインナップ・スペック、価格と発売日
ラインナップは、2種のギア比(HGとXG)に左右ハンドルで計4種。
品番 | ギア比 | 最大巻上長 | 最大ドラグ力 | 自重 | スプール寸法 | 糸巻量※ | ハンドル長 | ベアリング | 価格 |
HG | 7.8 | 71cm | 3.5kg | 130g | φ29/19mm | 8lb-45m | 40mm | 10/1 | 48,000円 |
XG | 8.9 | 81cm | 3.5kg | 130g | φ29/19mm | 8lb-45m | 40mm | 10/1 | 48,000円 |
※本製品はフロロカーボンライン専用の商品となっております。
※8ポンド未満のフロロカーボンを巻かれる場合でも、45m以上は巻かないでください。
↑フロロ専用…?
しれっとすごいこと書いてますね。
他のラインも使えるでしょうが。
価格は16アルデバランBFSから2千円アップの48,000円。
現時点で予約価格は37,000円前後が相場です。
発売は左ハンドルが2月、右ハンドルが4月予定。
(いつもと違い左が先なので注意)
【参考サイト】 黒田プロによる解説記事&動画
シマノ新製品解説でお馴染みのバスプロ「黒田健史」氏の解説記事、動画を御覧ください。
当記事において一部写真をお借りしております。
22アルデバランBFSの特徴
それでは、生まれ変わったNEWアルデバランBFSのスペックをチェックしていきます。
前モデルを所有し使っていた身としてもどう変わった、進化したのか気になるところです。
▼関連記事
・シマノ 16 アルデバラン BFS XG Fインプレ 前編
・シマノ 16 アルデバラン BFS XG Fインプレ 後編 スプール重量
そういえば実釣インプレは記事にしてなかったですね。
【ボディ】 メタルボディながら軽量 130グラムを維持
ボディは前モデルと同じくMg(マグネシウム合金)製のメタルボディ。
(メインフレームがメタルで両サイドがカーボン系樹脂のCI4+製でしょう)
リール重量は前モデルと変わらず130グラム、非常に軽量です。
ダイワの最新BFリールがいろいろと削っておきながら135g留まりだったことを考慮すると、16年モデルから130gというのがいかに優れていたのかが分かります。
実際アルデバランを使ったあとにアルファスを使うと重く感じられました。
↓前モデルと比較
出典:黒田健史の「いろはにほへと」
ボディ形状が少し変わり、前モデルで不評だった嘴のように尖ったサムレストが無難な形状になりました。
【採用技術】 前モデルからの進化点
主要な採用技術がこちら。
<前モデルと共通>
・HAGANEボディ
・X-SHIP
・CI4+
・FTB
・エキサイティングドラグサウンド
・S3D
・スーパーフリースプール
・SA-RB
・海水OK
<進化点>
・マイクロモジュールギア
・サイレントチューン
・MGLスプールⅢ
主な進化点は、マイクロモジュールギア、MGLスプールⅢの搭載です。
【ブレーキ】 調整範囲が広がった新型FTB マグネットブレーキ
ブレーキシステムは、前モデルと同じくマグネットブレーキの「FTB-フィネスチューンブレーキシステム」。
同じFTBといってもスプールに合わせて新規設計された新型でブレーキの調整範囲が広がっているようです。
弱ブレーキの範囲が広がっており、限りなくブレーキを小さくできるとのこと。
また、ブレーキダイヤルの位置が変わっています。
前モデルではダイヤルが固く動かしづらかったのですが改善していることに期待です。
【スプール】 小口径&ナロー φ29mm MGL3スプール
そしてモデルチェンジによる進化のメイン要素となるスプール。
最新のMGLスプールⅢを搭載しています。
更にスプール径が前モデルのφ32mmからφ29mmへと小口径化。
意味があってのことなのでしょうが29mmとはなんと半端な…^^;
MGL3のナロースプールと合わせて、回転レスポンスの向上が期待できそうです。
スプール以外にスプール軸には見慣れないベアリングが・・・
どういった効果があるのか不明ですが、いずれどこかしらが出すであろうカスタムスプールに影響しそうです。
どうにかなりそうでしょうか、Availさん。
無難に進化したNEWアルデバランBFS
新たに小口径&ナロースプールを搭載したNEWアルデバランBFS。
軽いルアーのキャスト性能を突き詰めるとダイワと同じくこういった方向性になるようです。
無難に進化したNEWアルデバランBFSですが、とにかく出すのが遅すぎる…。
ユーザーの期待した昨年に出ていればなぁといった感じです。
シマノのベイトフィネスリールはあくまでバスフィッシング向けなようで「16 アルデバランBFS」、「17 カルカッタコンクエストBFS」以降は廉価モデルのみの追加。
実際に「16 アルデバランBFS」、「17 カルカッタコンクエストBFS」の時点で十分な性能を備えており、ダイワ派の自分でもシマノに魅力を感じてアルデとカルコンBFSを所有&使用していたほど。
当時あまり搭載されていることのなかったドラグクリッカーに、Availといったサードパーティ製のカスタムスプールが装着可能という点が大きなポイントでした。
しかし、ライバルのダイワも負けておらず、「AIR」から「CT」→「AIR TW」と順当に開発を進めてきました。
小口径&TWSの組み合わせは絶大で回転レスポンスが向上。
更に非公認ですがダイワでネックだったサードパーティ製の中華スプールも登場し、軽量キャスト性能が大幅に向上しました。
ドラグクリッカーも現行モデルでようやく搭載となり申し分のないスペックです。
バスフィッシング以外のベイトフィネス用途しては、これでダイワが頭一つ抜いた感じに。
シマノもこのリールを期にバス以外のベイトフィネスに目を向けて欲しいところですね。
派生モデル、NEWカルコンBFSに期待
φ29mmスプール用のFTBユニットが生まれたことにより、期待されるのが派生モデル。
まずはカルコンBFS。
昨年発売された「21 カルカッタコンクエスト 100」。
参考:更なる小型化に巻き性能が向上 シマノ 21 カルカッタコンクエスト
更に小型化されたこのリールをベースに新型カルコンBFSの発売に期待です。
実用面で丸型のベイトフィネスリールに特に利点はないため、いっそのこと渓流ベイトフィネスモデルとして「カーディフBFS」の発売がベストです。
話が脱線してしまいましたが、このNEWアルデバランBFS。
ダイワの上位BFモデル「スティーズAIR BFS」と比べて同等と言えるくらいのスペックを備え、お値段は実売37,000円ほどとスティーズAIRの6割ほどです。
前モデル所有でバス用途ならあまり魅力を感じないかもしれませんが、これからシマノのベイトフィネスリールを検討している方には良いリールだと思います。