SLP 「ドラグリペアキット」について、キットの種類やサイズなど、間違いやすい点などを紹介します。
これまでに投稿した、ダイワのドラグ関連記事はこちら。
▼関連記事
・ダイワ トーナメントドラグをUTDにアップグレード
・ダイワ ATD オートマチックドラグへのチューン メンテナンス
ドラグリペアキットとは?
そもそも「ドラグリペアキット」とは、ダイワのメンテナンス部門(別会社)「SLP-スポーツライフプラネッツ」より販売されているドラグメンテナンスキットです。
キットといっても、内容は専用グリス含浸済のドラグワッシャーのみ。
これまでドラグ部のメンテナンスは、メーカーにオーバーホールに出すか、自分でワッシャーを取り寄せ、別途専用のドラググリスを使ってメンテナンスするかの2択でした。
▼メーカーに修理に出す
・出してから返ってくるまで時間が掛かる
・料金が高い(基本修理代+ドラグメンテ代)
▼自分でメンテナンス
・手間が掛かる
・ある程度回数をこなさないと割高
どちらにしろ、簡単・手軽とは言えない方法です。
その点、こちらのキットを利用した方法は、予め専用のドラググリスが適正量含浸されたワッシャーを古いものと交換するのみ。
これと言って難しい作業もなく、簡単にドラグ部のメンテナンスができます。
価格も3枚入りで500円(税別)と安価。
ワッシャーが複数枚(3枚)で構成されているドラグは1パックで1台分、
ワッシャーが1枚で構成されているドラグ(フィネスドラグ)は1Pで3回分のメンテナンスが可能です。
ノーマル(ハイパー)ドラグ:2500、2508、2510、3000、3012、3500etc…
フィネスドラグ:1003、2004、2506番
SLP ドラグリペアキットの種類
2017年2月現在、スポーツライフプラネッツから販売されているドラグキットは、「ドラグリペアキット」、「UTDドラグリペアキット」の2種類。
その他、ソルティガ系用のUTDカーボンドラグワッシャーもあったようですが、現在は販売されていないようです。
「ATDドラグリペアキット?」については、記事の最後に。
▼ドラグリペアキット
「TD-トーナメントドラグ」採用のリペアキット。
番手(スプールサイズ)別に、1・2・3・4の4種あります。
適合表はこちら
AFTER SERVICE : ダイワ ドラグリペアキット適合表 – Web site
▼UTDドラグリペアキット
「UTD-アルティメットトーナメントドラグ」採用リールのリペアキット。
リールの世代、番手(スプールサイズ)毎に、1・2・3・4・5・6・7・8・9の計9種。
適合表はこちら
AFTER SERVICE : ダイワ UTD ドラグリペアキット適合表 – Web site
UTDドラグリペアキットの違い
では、今回の記事の本題。
全9種もあり、適合機種が非常にややこしい「UTDドラグリペアキット」の違いについて。
UTDのキットは、リールの番手とは別に「10セルテート、11カルディア、11フリームス、13ブラスト」と、「12EXIST、12エメラルダス、12ルビアス、13セルテート、13イージス」の2世代?に分かれています。
これらの違いは、使用しているドラグワッシャー。
左の黒いフェルトワッシャーが「10セルテート、11カルディア、11フリームス、13ブラスト」と、それ以前のリールに使われているもの。
右の白いフェルトワッシャーが「12EXIST、12エメラルダス、12ルビアス、13セルテート、13イージス」以降のリールに使われているワッシャーです。
どちらも柔らかいフェルトワッシャーですが、特に白い方は黒いものに比べ薄く、フニャフニャです。
大きさは本当に若干(コンマ1mm単位)ですが、黒いフェルトワッシャーの方が大きいです。
↑写真では影と紛らわしいので注意。
そのため、本来白い方のワッシャーを使用しているリールに、黒い方のワッシャーを入れようとすると、きちんと収まらない可能性があります。
反対に、逆の場合は問題なく嵌まります。
ただしこの場合は、ワッシャーの厚みが異なるため、正常な動作をしない、または最大ドラグ力などに影響が出る恐れがあります。
キット購入の前に、ドラグのメンテナンスを行うリールがどちらのタイプかよく確認しましょう。
ATDドラグリペアキットは?
TD、UTDときて、今度は現行のドラグシステム「ATD-オートマチックドラグ」。
こちらは2017年2月現在SLPからは販売されておりません。
当初は販売予定だったようですが、諸事情により取り止めとなりました。
が、経緯は不明ですが、なぜか「ヘッジホッグスタジオ」から「ATDワッシャー」という名称で同等品が販売されています。
こちらは1枚で500円と割高です。