先日の釣行で急にブレーキが効かなくなったダイワ 「ジリオンSV TW」。

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それまで正常に効いていたブレーキがダイヤルを操作してMAXにしてもほぼノーブレーキ状態となる不具合。

原因に心当たりがあったので自分で直してみました。



ダイワ 「ジリオンSV TW」で起きたブレーキ不具合

今回不具合が発生したのがダイワの「ジリオンSV TW」ですが、固定マグフォース以外のインダクトローターが動くタイプ=可変インダクトローター採用ブレーキシステム(マグフォースV、Z、SV、AIR)で稀に起こりうる不具合だと思われます。



不具合の症状

それまで正常に働いていたブレーキが突然効かなくなる

ブレーキダイヤルを最大MAXに上げてもブレーキが弱い(ほとんど効いていない)

不具合が発生すると、ブレーキを最大にしてもほぼノーブレーキ状態となります。



不具合の原因はインダクトローターがほとんど

不具合の原因をさぐるため、まずはスプールを取り外してみました。

ちなみにこちらのジリオンSVはインダクトローターを社外品に交換してあります。

結果的にこの社外品が原因だったわけですが、純正でも起こりうる問題のようなので紹介しておきます。

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まずはサイドプレート ブレーキダイヤル側。

こちらに磁力を発生させるマグネットと、磁力を調整するダイヤルが収まっています。

磁石そのもの、ダイヤルが割れるなどの不具合が稀に起こるようですが、今回はここに問題はありません。



次に原因となり得るのがインダクトローター。(スプール外側の黒い部品)

ここがスプールの回転数に応じて動き、サイドプレート内マグネットの磁界に出入りすることでブレーキの強さを調整しています。

基本的には低回転時は弱く、高回転時には強くブレーキが掛かります。

今回ブレーキがほとんど効いてところをみると、このインダクトローターが常に飛び出した状態になっていると考えられます。



とりあえずインダクトローターを取り外してみました。

最初にここが原因だろうと見当をつけていたのがココ。

赤丸内の白い部品。

スプールホルダーカラーという名称の部品で、これが割れる、固定しているピンが折れるなどしてスプール本体から外れることによってインダクトローターが戻らない状態に陥ることがあるようです。

ただし、今回の不具合の原因はここではありませんでした。



原因はこちら。

インダクトローター側のスプールホルダーカラー。

接着剤が剥がれてインダクトローターから外れてしまっています。

このせいでインダクトローターが常時せり出した状態になり、ブレーキの効きが常に弱くなっていたようです。



インダクトローターの修理

原因が分かったところで早速直していきます。

直し方は部品が壊れているわけではないので接着するのみ。

元の接着剤が弱かったことが原因と思われるので、強力な2液性のエポキシ樹脂系接着剤を使用します。

写真は5分乾燥タイプの「ボンド クイック5」。



まずは既存の接着剤跡をデザインナイフなどでキレイに落とします。

油分を落とすためパーツクリーナーでキレイに洗浄し、接着剤を塗布。

しっかり乾燥させて元通りに組み込めば作業は完了です。

これで実際に使ってみたところ問題なく直っていることが確認できました。

やはりSVブレーキはブレーキが強いですね。



【まとめ】 稀に起こるインダクトローターのトラブル

ダイワ機で突然ブレーキが効かなくなるトラブルの原因がインダクトローター

可変式インダクトローター採用モデルで稀に起こり得る

念を押しておくと、今回は社外品が原因で起こったトラブルでダイワは一切悪くありません

ただ、こういった不具合が稀に起こるようなので知っておくといざ起こった際に対処がしやすいことでしょう。

ちなみに万が一起こってしまった場合は素直に修理に出すことをオススメします。

スプールホルダーカラーの破損が原因の場合、該当部品を取り寄せて自分で組み直す必要があるわけですが、正直やりにくい箇所です。

外すことは容易でも組み直して最後のEリングを嵌めるのがけっこう難しいので普段あまりこういった作業をしない方にはオススメしません。

ユーザー側の落ち度が低いこともあり、修理に出せば無料で直してくれる可能性もあります。